コーセー、幼少期のスキンケア啓蒙が自発行動を促すことを確認

粧業日報 2023年3月31日号 6ページ

コーセー、幼少期のスキンケア啓蒙が自発行動を促すことを確認
 コーセーは、幼保施設を拠点とした園児のスキンケアの習慣化を目指した実証実験により、2歳以上の子どもの自発的なスキンケア習慣を促し、それを定着化できることを確認した。

 この取り組みは、保護者だけでなく子ども自身が「自らの肌」に関心を向け、スキンケアを歯みがきや手洗いのような重要なセルフケア習慣と同じように実践するための有効な手段になることがわかった。

 今後、子どもから大人まで安心して使えるスキンケア商品の開発につなげていく。

 実証実験は2022年10月19日~11月18日まで実施し、幼保連携型認定こども園「たかさごスクールおおたかの森」(千葉県流山市)の0歳児~5歳児クラスまでの240名(各クラス30~50名)の園児が参加した。幼保施設と各家庭に「はじめてのスキンケアキット」(乳液・スキンケアブック・スキンケア絵本のセット)を配布し、幼保施設では保育者によるサポートのもと、手洗いや食事後・着替え等のタイミングで乳液の塗布を行った。

 はじめに各家庭でのスキンケアの実施頻度を評価したところ、取り組み前の状況では、0~1歳の乳児期クラスではスキンケアを実施していない家庭は1割未満であり、既に多くの家庭でスキンケア習慣が定着していた。一方で、年齢が上がるにつれてスキンケアを実施していない家庭が増加し、5歳児クラスでは約2割がスキンケアを実施していなかった。その理由は「スキンケアを行うのに十分な時間がない・忙しいため」という回答が最も多く、取り組み前の保護者インタビューで確認していた課題と同一だった。

 これに対し、取り組みが終了した2カ月後に改めてスキンケアの実施状況を評価したところ、年齢に関わらずスキンケアを全くしていない家庭は減少し、特に2~5歳児クラスで明らかにスキンケア実施の頻度が増えることが確認できた。

 実際、取り組み終了2カ月後のスキンケア行動については、0~1歳児クラスでは「大方、一人でできる」の割合に変化はなかったものの、2歳児クラスでは11%、3歳児クラスでは14%、4歳児クラスでは7%の増加がみられた。

 以上のことから、幼少期からのスキンケアは子ども自らの興味関心を育み、特に2歳以降のスキンケア習慣の定着と自立につながることが確認できた。
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