花王、マスク緩和に向けてメークに対する意識や行動を調査

訪販ジャーナル 2023年5月15日号 7ページ

カンタンに言うと

  • 全体の約7割がメーク頻度が増えると回答、全般的に意識高まる
  • 徒歩圏内の買い物ではリップメークの使用率が24P増加
花王、マスク緩和に向けてメークに対する意識や行動を調査
 花王は、マスク着用ルールの緩和により、メークに対する意識や行動がどのように変化するのかを探るべく、2023年3月、20~60代の女性1030名を対象にインターネット調査を実施した。



 その結果、マスクを外す機会が増える今後、全体の約7割がメークをする頻度が増えると回答したほか、マスク着用ルールの緩和によりメークに対する意識が全般的に高まっている様子がうかがえた。

 一方で、メーク再開に向けて様々なメーク悩み(カバー悩み、ムラ・よれ・くずれ悩み、色選び悩み等)が再浮上した。特に大人女性からは、長いマスク生活でメークから遠ざかっていたことによる不安の声も聞かれた。



 まずメークにかける時間について尋ねたところ、全体の55.5%が長くなると思うと回答した。20代が63.1%に対し、50代は52.0%、60代は44.7%と、年代が上がるにつれてメーク時間が長くなると回答した人は少なくなる傾向にあったものの、50代以上でも半数近くはメーク時間が長くなると答えていた。

 その他「使用アイテムが増えると思うか」「メークのバランスや重視点が変わると思うか」という質問に対しても、全体の5割以上が「そう思う・ややそう思う」と回答した。



徒歩圏内の買い物では
リップメークの使用率が24P増加

 今後マスクを外す機会が増えると想定した場合、使用するメーアイテムがどのように変化するかを把握するために、現在何を使ってメークしているか、今後何を使おうと思っているのかについて、4つのシーン「①徒歩圏内でのお散歩や買い物」「②1人でショッピング等の外出」「③職場に行くとき」「④友人知人とのお出かけや会食」を想定して質問した。

 徒歩圏内でのお散歩や買い物では、ノーメークと回答した人は、現在35.3%だったが、今後は23.8%と11.5P減少した。一方、今後ベースメークやアイメーク、リップメークのアイテムを使おうと思う人は、現在使っている人よりそれぞれ増え、中でもリップメークアイテムの使用は24.0Pも増加することがわかった。

 それ以外のシーンでは、ノーメーク率は現在でも少なく、ベースメークとアイメークのアイテム使用率は8~9割と高く、今後に向けてもほぼ変化はみられなかった。マスク有り無しにかかわらず見えている部位へのメークは使用意向が高いことがうかがえた。一方、リップメークアイテムは他のアイテムに比べて現在の使用率は低めだったが、今後に向けて10~20P増える結果となった。マスクを外すことで、口もとを彩る機運が高まることが期待できそうだ。

 現在メークアイテムを使っている、もしくは今後使おうと思っていると回答した人に、悩みや困り事をフリーアンサーで回答してもらったところ、ベースメークに関しては、20代は「よれ・くずれ」の悩みが最も多く、次いで「乾燥・肌荒れ」の悩みが多く見られた。50代以上では、汗などによる「よれ・くずれ」の悩みがある一方で、「シミが隠せない」「厚塗りになってしまう」といったカバーに関する悩みも多く挙げられていた。

 リップメークに関しては、「色落ち」悩みが全年代を通して最も多く、「色移り」や「乾燥・荒れ」「似合う色がわからない」という悩みも見られた。

 特筆すべきはコロナ禍がもたらした特有の悩みや困り事で、「ノーメークが長かったので、うまくメークできない」「最近使ってないから、うまくできるか自信がない」「マスク使用中は口紅を使っていなかったので、久しぶりに使うと歪んでしまう」というように、メーク再開に向けた不安の声も大人女性から聞かれた。
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