樋口商会では、有効性の高いデータが豊富な、付加価値の高い原料を提案している。現在は、CONTIPRO社のヒアルロン酸の誘導体のうち、「HA-OIL」「HyRetin」の引き合いが増えている。
HA-OILは分子量30万のヒアルロン酸にカプロン酸を導入した原料で、ヒマシ油に分散しており、唇のボリュームや滑らかさを向上させる効果や、爪に対する透過性促進の効果、毛髪への成長刺激や強度の向上、キューティクルの改善などが確認されている。スキンケアでは保湿や紅斑の改善、毛穴の収縮、皮脂やメラニンの抑制などの効果が確認されている。油層で使用することができるため、リップやヘアオイルなど油系のオイルや美容液などへの配合を推奨している。
「ヒアルロン酸をオイルの中に配合したいというニーズがあり、問い合わせが増えている」(同社)
HyRetinは、脂溶性のため真皮まで届きにくい特徴を持つレチノイン酸を、真皮まで届けることをコンセプトにして作られているレチノール誘導体で、低分子量のヒアルロン酸にレチノイン酸を導入することにより、低濃度のレチノイドで有効性を発揮することができるようになる。そのため多量のレチノイドを塗布する必要性がなくなることから、レチノイド反応のリスク自体も軽減することが可能だ。
「レチノールの認知が広がっている中で、ヒアルロン酸と結合しているレチノール誘導体は新規性が高く、有効性データも豊富にあるため、現在注目を浴びつつある」(同社)
また同社では、有効性の高いデータを持つアップサイクル原料も提案している。GREENTECH社の「SENSOL100」は、アボカドオイルを精製する際に除去して廃棄されるペースト油を有効活用して製造される。
今年開催されたIN COSME KOREAでは銀賞を受賞した。通常の使用量の条件下においてパラフィンと類似した保湿力を有しており、使用感も良いことから、リップバームやヘアクリームで採用実績があるという。
今後の展望としては、高機能性でニッチな製品でも、基本処方で使用されるようになることで、提案の幅を大きく広げることができることから、機能性の高い添加剤の提案強化も検討しているという。
この記事は週刊粧業 2024年12月2日号 11ページ 掲載
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