一丸ファルコスは、化粧品原料の研究開発で、新作用の発見や作用メカニズムの解明などに取り組んでいる。それらの研究成果については国内外の関連学会や論文などで発表し、学術的意義を見出して開発原料の価値向上につなげている。
今年9月には、セイヨウネズ(ジュニパーベリー)から抽出したブライトニング成分「ジュニパーブライト」の活性成分・アントリシンに関する論文(アントリシンが誘導するハイパーアクティブなプロテアソームとその分子メカニズム)が、生化学・生物物理学の学術雑誌「Biochemistry and Biophysics Reports」 に掲載された。
プロテアソームはタンパク質を分解する酵素集合体で、細胞内を浄化する物質として世界的に研究が進められている。今回の論文掲載は、プロテアソームのメカニズム解明の研究資源として認められたことを意味する。
皮膚は加齢や外的刺激(UVなど)によって老化色素(リポフスチン)が蓄積・形成され、黄ぐすみかかった状態(肌濁り)になり、老けて見えてしまう。
今回、アントリシンに敏感に反応するプロテアソームの結合ポケットを予測し、プロテアソームが活性化することでリポフスチンの蓄積を防ぎ、肌濁りを抑制するメカニズムを解明した。この研究成果は、アントリシンを含有するジュニパーブライトが肌濁りの直接的な原因にアプローチする成分の根拠となり得る。同社は、くすみの根本ケアにより透明肌へと導く成分として改めて紹介を進めている。
また、11月に開催された第2回日本化粧品技術者会(SCCJ)学術大会では、「ε-ポリリジンによる毛髪カラーリング剤の色持ち改善効果等の検証」について発表し、抗菌作用を有するアミノ酸ポリマー「ポリリジン10」の新たな機能性を見出している。
ポリリジンをカラーリングの後処理剤に用いた場合、コントロールに比べて退色を抑制することを確認し、カラー施術の品質向上につながる原料として紹介を進めている。
この記事は週刊粧業 2024年12月2日号 6ページ 掲載
■特集/化粧品原料~持続可能性を意識した取り組みが必修◎岩瀬コスファ~敏感肌ケアや気分改善を叶える温泉水由来の化粧品原料を提案◎日光ケミカルズ~染毛料の色持ちや毛髪補修・ツヤ感をもたらすヘアケア原料の提案を強化◎一丸ファルコス~プロテアソームの活性メカニズムを解明、学術論文としての権威性も◎香栄興業~カスタムオーダー特注原料を提案、発酵による機能性向上の提案も◎マツモト交商~社会的なウェルビ...
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