阪本薬品工業の粧材部門では、保湿剤としてジグリセリン・ポリグリセリン、また乳化剤や油剤としてポリグリセリン脂肪酸エステルを中心とした化粧品原料を製造・販売している。
同部門では2024年12月より、化粧品用途での新たな油剤として乳化性が高く、濃厚な使用感の油剤「SY-O24P」(表示名称=テトラオレイン酸ポリグリセリル-2)の提案を開始した。
SY-O24Pは、植物由来のジグリセリンとオレイン酸からなるフルエステルの極性油剤で、GMOフリーや中文INCI、外原規に対応している。ポリグリセリン脂肪酸エステルの中では比較的粘度が低く、オリーブ油と粘性が近い。
油との相溶性に関しては、既存の化粧品用油剤「IS-204P」(同=テトライソステアリン酸ポリグリセリル-2)と比較すると、IS-204Pが透明に溶解できないジフェニルジメチコンを、SY-O24Pでは透明に溶解することが確認されている。
SY-O24Pを油剤に用いた化粧品の具体的な処方例として、同原料を10%配合した乳液では、濃厚な感触でありながらもべたつかず、コクのある使用感を付与する。
「SY-O24Pは、植物由来原料を用いたサステナブル処方に使いやすい。また、使用感以外にも乳化されやすい油剤という特長があり、粘性の近いオリーブ油を油剤として用いた場合と比較すると、処方の安定性が高い」(同社)
処方例としてはこのほか、SY-O24Pを5%配合し、乳化性や水洗性、メイクとの溶解性に優れ、洗い上がり時の使用感やマッサージ性にも優れるクレンジングクリーム処方を提案している。
「ジグリセリンとオレイン酸で構成されたポリグリセリン脂肪酸エステルはこれまで、乳化剤での提案があったが、油剤としては今回のSY-O24Pが初めてとなる。中粘度で使用感に優れ、乳化しやすい油剤というメリットをアピールしていく」(同社)
この記事は週刊粧業 2025年1月1日号 91ページ 掲載
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