化粧品と健康食品のOEM・ODMを手掛ける東洋新薬は2024年の業績が好調な推移を見せた。特に、化粧品事業と健康食品事業の統合により、営業体制の強化が図られた1年だったという。
2024年の振り返りと25年の展望について髙垣欣也副社長に話を伺った。
――2024年の振り返りをお願いします。
髙垣 2024年は売上高がグループ全体で前年比7%増の306億円を達成し、特に健康食品事業が好調に推移した。
市場全体としては、新規獲得が難しい状況が続き、既存ブランドへの投資を重視するお客様が増えた1年だったと感じている。
界面活性剤不要の乳化技術である三相乳化が引き続き好調に推移したほか、医薬部外品分野では美白やしわ改善、肌荒れ防止、殺菌効果などの有効成分を活用した製品が差別化要素として支持を得た。
また、大きな取り組みとして、化粧品事業、健康食品事業それぞれで行っていた営業活動を一本化した。
これにより、1つの営業窓口で両方のニーズに応えることができ、さらに相互のノウハウを活用することで業務効率にもつながっている。営業体制については今後も強化し、顧客満足度向上に向けた体制整備を進めていく。
環境対応についても引き続き取り組んでいる。具体的には、アップサイクル原料や再生容器の活用など、資源の無駄を減らす取り組みを行っている。三相乳化技術は界面活性剤を使用せずに乳化を実現できるため、環境に配慮した製品提案につながっている。
2021年に東京支店に開設した「クイックラボ渋谷」は、処方の試作や皮膚の測定・検査ができる施設で、関東圏のお客様にご利用いただく機会が増えている。
今後も施設の充実を図り、より多くのビジネスチャンスにつなげていきたいと考えている。
――2025年の展望についてお聞かせください。
髙垣 2025年も引き続き一本化した営業体制を活用し、スピード感をもった対応を強化していく。また、昨今消費者にも広く認知されつつあるリポソーム技術にも力を入れているため、多様な製品に応用することで新しい価値を提案していきたい。
差別化が求められる化粧品市場において、一律的な提案ではなくより個別のニーズに応じたオリジナル性のある提案が重視されている。
当社は化粧品、健康食品、MG(健康・美容器具、健康・美容雑貨)の3つの事業軸を持ち、高付加価値な製品開発、総合力を生かした提案が強みだ。
今後は3つの事業のシナジーをさらに引き出し、多角的なアプローチを行っていく。
この記事は週刊粧業 2025年1月1日号 85ページ 掲載
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