粧業日報 2025年2月7日号 5ページ
カンタンに言うと
ポーラ化成工業は、東北大学と化粧品製剤が、ヒトや外界などとのさまざまな「境界」で引き起こす相互作用を研究する「境界の融和」共創研究所(設置期間 =2025年2月1日〜2028年3月31日)を東北大学 国際放射光イノベーション・スマート研究センター(SRIS)内に設立した。今回の取り組みで得られた知見は、化粧品などの研究開発に活用される。
同社は、製剤や肌の研究に強みを持ち、製剤・他者・環境などの外界とヒトとの相互関係に着目した研究に注力している。
化粧品は肌と外界の境界で働くことから、化粧品において新たな機能や感触をデザインするためには、「肌と製剤」や「製剤と外界」の境界で何が起こっているかを理解することが重要だ。この理解には、水分を含んだありのままに近い状態で、肌や化粧品の相互作用を分子レベルで捉えられる革新的な技術が進化の鍵となる。
今回、ポーラ化成と東北大は、東北大学青葉山新キャンパスに共創の場として設けられた「サイエンスパーク」のSRIS内に共同で「境界の融和」共創研究所を新設する。SRISは、ナノレベルの現象をとらえることのできる3GeV高輝度放射光施設(NanoTerasu)をはじめとした計測技術や分析技術を有し、これに化粧品製剤に強みを持つポーラ化成の知見・技術を融和させることでこれまでにない新たな「境界」の研究を深めることが期待される。
「東北大学の資源やNanoTerasu(ナノテラス)を最大活用し、肌を中心とした生体試料と剤型という境界の相互作用を評価・可視化する技術を構築するとともに、境界におけるミクロ構造とマクロ物性の相関を解明し、体系的に高機能材料を設計する基盤を構築する」(同社)
さらに共創研究所では、「製剤と肌」だけでなく「製剤と環境」の境界にも視野を広げる。東北大に集う他の研究機関などとの共創・融和にも積極的に取り組み、サステナビリティかつWell-beingにつながる価値を化粧品だけにとどまらず提供していく。広い視野のもと多種多様な最先端・異分野技術と融和するからこそ生まれるイノベーションにより、生活者価値、社会貢献につながる独自の境界・研究を追求していく。
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この記事は粧業日報 2025年2月7日号 5ページ 掲載
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