TOAは、結城第一工場の近隣に、昨年12月に竣工した結城工場(茨城県結城市)を3月より稼働を開始し、8工場体制で供給体制を強化する。結城工場ではスキンケア、ヘアケアなど液体化粧品の製造を行う。神崎義英社長は「市場状況に合わせて新たな生産設備の導入も進める」と話す。また今後の構想として工場内に研究所を併設する計画がある。
――今後のOEM/ODM業界をどのように捉えていますか。
神崎 開発・製造のアウトソーシング化が進んでいる。競争の激しい末端の市場環境下で、ブランドメーカーは経営資源を販売・マーケティングに集中させるため、今後もアウトソーシングの需要は高まると見ている。また、化粧品業界は昔からスタートアップ企業の新規参入も多く、OEM/ODM業界の持続的な成長を促していくと思う。
――そのOEM/ODM業界も競争が激しくなっていると聞きます。
神崎 末端の市場競争が激しくなる中で、メーカー側がOEM/ODMに求める要求も厳しくなってきている。開発力と生産力をさらに強化し、企業としての安心感や信頼性を高めていく。また、新規参入が増えたこともあり、求められる品質も多様化している。個別に柔軟に対応できる体制を整備していく。
生産面ではコストアップに直面している。対策として、人材育成と省人化・自動化に力を注いで生産性の向上を図っていく。また、各工場の生産ラインで単純作業となる工程には省人化ロボットの導入を進めている。
――来期(2025年度)に向けて抱負は。
神崎 人口減少が進む中、末端の国内市場では大きな成長を期待することは難しくなっていくが、OEM/ODM市場はまだ伸ばせる余地がある。「上昇志向は絶対に止めてはいけない」という気持ちを強く持って取り組んでいく。
またグループシナジーの創出も進める。2024年7月に、当社の持株会社である日本コルマーホールディングス社が、トキワ社を中核会社とするトキワ・コスメティクス・グループ社の全株式を取得、パートナーシップを締結した。1プラス1が2以上となるシナジー効果を生み出し、クライアントの期待に応える製品・サービスを提供していく。
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この記事は粧業日報 2025年2月28日号 4ページ 掲載
■12月の家庭用洗浄剤出荷額6.1%増、2カ月ぶりのプラス■2024年の化粧品OEM市場、開発力・提案力の強化で成長持続■インテージ、2024年の男性化粧品市場規模を497億円と推計■TOA、3月より結城工場が稼働開始■フマキラー、第16回化学遺産に認定
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