粧業日報 2025年3月7日号 3ページ
カンタンに言うと
花王は、日本経済新聞社が主催する「日経スマートワーク大賞2025」にて、「人材活用力部門賞」を受賞した。
「日経スマートワーク大賞」は、日本経済新聞社が全上場企業、有力非上場企業を対象に実施した「日経サステナブル総合調査 スマートワーク経営編」の結果に基づき、外部審査委員会が人材活用に向けた取り組みや人材投資力、テクノロジー活用力などを総合的に審査して、次世代をリードするエクセレント・カンパニーとして選出するもの。今回の調査では、830社(うち上場企業774社)から回答が寄せられた。
調査では、総合ランキングは4つ星半(偏差値65以上70未満)を獲得。男女間の賃金格差が極めて小さいうえ、正社員や採用人数に占める女性の比率が高いことで「ダイバーシティの推進」の項目で高い評価を得た。
副業・兼業について制限を設けず、社員の多様な働き方を支援していることも先進的と認められた。人材に関する項目を網羅的に開示していることや、自社の経営戦略と連動した人材戦略を開示しKPIを設定していることも優れた取り組みと評価された。
今回高い評価を得た「女性活躍」については、最も多くの人財に関わるダイバーシティ要素として、花王の成長に不可欠という考えのもと、「すべての社員が性別役割分業意識やリーダー像といった思い込みを超えて、個人の意欲と能力が十分に発揮され、性別によらず自分らしく活躍できる職場環境の整備と風土醸成」を方針に掲げている。
具体的には、「リーダーをめざす、担える人財の育成」「意欲高く働くための育児両立支援」「バイアスのない育成や登用を実現する環境創り」という3つの観点から施策を展開している。
1つ目の「リーダーをめざす、担える人財の育成」では、女性リーダーパネルディスカッション(オンライン)を実施している。グループの女性社員を対象に、花王の多様な女性リーダーをパネルディスカッション形式で紹介し、キャリア形成の事例や多様なリーダー像、リーダーという役割のやりがいを伝えることで、キャリア意識の醸成を目指している。
2つ目の「意欲高く働くための育児両立支援」では、妊娠報告者向けに「タツノオシゴトセミナー」(オンライン)を実施している。会社への妊娠報告を行ったグループの男女社員とパートナーを対象に行うセミナーでは、性別役割分業意識の払拭、社員とパートナー双方のキャリア実現に向けた育休取得、両立体制構築を考えることを狙いとしている。
3つ目の「バイアスのない育成や登用を実現する環境創り」では、心理的安全性・アンコンシャスバイアスに関するe-ラーニングを、全社員が継続して学べるよう、定期的に必修で展開している。
こうした施策のもと、花王の男女賃金格差は88.9%(有価証券報告書、2023年12月期最新)、女性社員比率は30.0%(花王サステナビリティレポート2024)となっている。
また、花王では子の1才4月末日までの期間中の取得を必須とする有給育児休暇(10日間)を導入しているため、対象となる男性の100%が育児目的休暇を取得している。
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この記事は粧業日報 2025年3月7日号 3ページ 掲載
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