ミンテルジャパン、「サンケア・トレンド –日本– 2024年」を発表

粧業日報 2025年5月1日号 5ページ

カンタンに言うと

  • 日やけ防止から年中の美容ケアへと進化、次なるトレンドは「美容」と「時短」
ミンテルジャパン、「サンケア・トレンド –日本– 2024年」を発表

  ミンテルジャパンは、「サンケア・トレンド –日本– 2024年」にて、サンケア市場が成長を続ける中、日本では新しい日やけ止めのトレンドが鮮明になっていることを明らかにした。消費者が求めているのは「紫外線から肌を守る機能性」「美肌効果をもたらす美容価値」「毎日続けやすい使いやすさ」の3つを兼ね備えた製品で、これらの要素を持った多機能型の日やけ止めが、日本の次世代サンケア市場をリードしている。

 日本における日やけ止めの使用目的は劇的に変化しており、もともとは「紫外線による肌ダメージを軽減する」ため、夏に使用されることが多かったのに対し、現在は「シミやしわなど長期的な肌ダメージの防止」「アンチエイジングや肌の健康維持」といった継続的な紫外線対策として使われている。

 つまり、単なる「日やけ予防」からシフトし、美容効果を重視する傾向が顕著になっている。

 同社の調査によると、日本人女性の35%が季節を問わず日やけ止めを使用しており、年間を通じた紫外線対策へと意識が変化している。注目すべきは「美肌仕上げ効果」や「太陽光を美容光に変える」といった美容機能を強化した製品が市場に次々と登場していることで、一方男性ユーザーの間では、「面倒くさい」という理由で日やけ止めの使用を避ける傾向がある。この課題に対応するため、スティックタイプやオールインワン製品など、使いやすさと時短を重視した製品開発が進んでいる。


 日やけ止めユーザーが製品を購入する際、最も重視するのは「SPF・PAの高さ」で、20%が1位に選んでいる。一方5位までの合計では「使用感の良さ」がSPF・PAを上回る。また、「価格の低さ」はスキンケアでは非常に強い購入条件だが、日やけ止めの場合は上記2つと「使い勝手の良さ」に次ぐ4位というのも、この製品種の特徴といえる。日やけ止めを使用しない理由で最も多いのは「面倒くさいから」だが、非使用者男性の20%は「適度な日やけは健康に良い」と考えており、紫外線に関する情報が行き届いていない状況もうかがえた。


 何らかの日やけ止め製品を使用している人は、全体の6割に達するが、女性の大多数(85%)が使用しているのに対し、男性は36%と、大きな差がある。また、サンケア製品市場の構成比を反映するように、日やけ止め以外はあまり使われていないというのが実情だ。同様の調査は2021年にも実施されているが、各製品の使用率や、男性女性ともに日やけ止めユーザーと非ユーザーの比率などはほぼ同じで、2年余りの間に大きな変化はなかった。

 日やけ止めを使用する理由で最も多いのは「シミができるのを防ぐため」で、33%が1位に選んでおり、5位までの合計では73%と圧倒的だ。「シワ・たるみを防ぐ」も44%おり、美容目的で使用する人の多さを示している。


 最も求められているのは、「塗りなおさなくても日やけ止め効果が持続する」(37%)という機能で、「美容効果」(35%)がほぼ同数で続く。「軽いメーク効果」「日やけ後の肌ダメージ軽減」「天然由来の日やけ止め成分」「敏感肌用」なども2割強が興味を示しており、求められる要素の多様性を感じさせる。

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