ミンテルジャパン、日本でもジェンダーレスビューティが加速

粧業日報 2025年5月7日号 4ページ

カンタンに言うと

  • フレグランス市場に新たなビジネスチャンスが到来
  •  【男性】28%が体毛ケアの経験あり、2割がメークに強い関心
ミンテルジャパン、日本でもジェンダーレスビューティが加速

 ミンテルジャパンは、「男性の美容とグルーミング・トレンド –日本– 2024年」(2024年4月発刊)、「ラグジュアリー&プレミアム BPCトレンド –日本– 2024」(2024年2月発刊) 、「ジェンダーレスビューティ –日本– 2023年」(2023年5月発刊)の中で、美容市場において性別の垣根が急速に薄れつつあり、男性向けのスキンケアやメーク製品の需要が拡大していることについて明らかにした。

ミンテルジャパンレポートについて詳しくはこちら:https://www.mintel.com/jp/jr-feb-2025-2

 世界ではフレグランスを中心に性別を謳わないジェンダーレスアイテムが誕生しており、男性美容が確立されつつある。そのため日本においても、男性が美容アイテムを積極的に取り入れる傾向の高まりが予測される。

 そこで同社では、男性の美容に対する意識の高まりや、世界の変遷から見る日本市場における今後のビジネスチャンスについて見解をまとめた。

【男性】28%が体毛ケアの経験あり、
2割がメークに強い関心

 日本では男性向けフレグランス市場はまだ発展途上であり、今後の成長が期待される未開拓の分野として注目を集めている。


 男性の美容意識の高まりと、ジェンダーレス化の潮流は、日本の美容市場に新たなビジネスチャンスをもたらす可能性を示唆している。しかし欧米やアジアの美容大国を見ても、ジェンダーレス新製品の比率はそれほど変わらない。つまり、まだマイナーな存在であるがゆえに、伸びしろがあるともいえる。ジェンダーレスコスメのジャンルは各国ともフレグランスが8~9割、スキンケア製品はほとんどの国で1割程度となっている。

 日本の男性消費者の美容意識は、他の先進諸国と同様に極めて高く、肌にも体毛にも関心を払っている人が少なくない。日本の男性消費者の42%が肌の手入れができている男性は仕事ができそうだと考えており、28%が体毛ケアの経験があり今後もしたいと考えていた。さらに、5人に1人は男性もメークをしてきれいになるべきだとさえ考えており、日本の男性消費者の美容意識は既にジェンダーレスになりつつある。


 日本の男性向けスキンケア市場はコロナ禍で落ち込んだが、回復しつつある。昨今はインフレが叫ばれているが、グルーミング(身だしなみの手入れ)にかける支出を変えていない人がほとんどだという。


 日本の男性向けBPC新製品市場における主要カテゴリーは、スキンケアとヘアケアで、スキンケアの比重が高いのは中国や韓国と同様となっている。世界においては、男性向けBPC製品で一番ボリュームがあるのはフレグランスで、男性向け新製品でフレグランスの構成比は過去3年間上昇傾向にある。しかし、フレグランス新製品全体では、男性用フレグランスの構成比はあまり変わっていない。一方で女性用フレグランスの割合が下がり、ユニセックス製品が増えている。


 フレグランスは、体に塗布するスキンケア製品やボディケア製品とは違い、ほんのり全身にまとうことができるので、消費者が気軽に取り入れやすく、ジェンダーレスであるハードルは低いのかもしれない。

 フレグランスについては、日本の消費者は欧米諸国や同じアジアの中国の消費者と比べて購入率自体が低いが、ラグジュアリー新製品の過去5年間のフレグランス製品の割合は上昇傾向にある。さらに世界と同様、ユニセックス製品の割合も上昇している。日本でもラグジュアリー製品の中でユニセックスフレグランスが存在感を増している様子がうかがえる。

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