化粧品原料に要求されるサステナブルな素材開発から特性データの取得、応用処方の開発まで一連の研究を長年継続している高級アルコール工業(川合清隆社長)にとって、新たなステージに向かう新本社研究所の完成は間近に迫る。
現在は、新規原料の開発や情報の提供だけではなく、顧客先や大学との共同研究なども広く実施している。今後は、化粧品の技術開発につながる情報提供から、新規のアイデアや学術的側面から入手した情報も活用した応用研究まで、より技術的に深堀したアプローチを会社として目指していく。
今回のCITE JAPAN 2025では、近年注目されている透明スティック処方の品質を大幅に改善する新製品の提案を行う予定である。透明スティック処方で課題とされる、油滴状の発汗やひび割れの低減を可能とする技術で、透明スティック処方だけではなく他の製品に応用した場合でも従来にはない特性を付与できる。
CITE JAPAN 2025の出展者技術発表会では3枠を予定している。まず、1つ目は「透明スティック製剤のひび割れと発汗低減の新技術」として先に取り上げた新製品の技術的効果について、エビデンスに基づいた研究発表を予定している。
2つめに『処方設計に役立つ「エステルの特性」について -2025-』として、同社の強みとする自社開発製品が数多く存在するエステル類の使用感、物性、毛髪や皮膚への効果などをリニューアルした内容で紹介する。
3つめは、『αゲル基剤に対する「エステル油」の効果とスキンケア処方への応用』して、近年検討を続けている、αゲル処方関連の研究、アルコール№20―B種々のエステル、界面活性剤の種類を変更したαゲル処方の特性について、エステル油に焦点を当てた総括的な研究報告を行う。
今回の報告はそれぞれ、新規性、進歩性、将来性のある研究テーマである。技術的な考察では、大学の教授からアドバイスをいただきながら進めているだけでなく、今後開催される学会での報告も予定しており、継続的に取り組んでいる研究である。
今後の新本社・研究所では、大学と連携した共同研究をはじめ、日本だけではなく海外の顧客への技術的なサポートを視野に入れ、研究開発を積極的に行う拠点として活用していく方針である。
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この記事は週刊粧業 2025年5月12日号 25ページ 掲載
■特集/CITE JAPAN 2025~国内外405社が集結◎TOA/トキワ~共同出展でグループ連携強化、研究開発の相互補完を促進◎日本色材工業研究所~「最新技術が集まった科学館」をテーマに進化した技術をアピール◎MycoMagic~霊芝研究のパイオニア、酵母菌由来の霊芝エクソソーム原料を開発◎ホシケミカルズ~美容業界の「今」を体現した最新のOEM/ODM処方を紹介◎東洋ビューティ~フェムケ...
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