成和化成、「iVC」の多角的アプローチでワンランク上のビタミンC化粧品へ

週刊粧業 2025年5月12日号 18ページ

成和化成、「iVC」の多角的アプローチでワンランク上のビタミンC化粧品へ

 成和化成は、独自開発のビタミンC誘導体「iVC(アイブイシー)」の研究で、グルタチオンのブースト効果などを新たに見出し、ビタミンC化粧品の高付加価値化を実現するシリーズへ進化させている。

 出展する「CITE JAPAN 2025」では、iVC各種原料の特性を活かした処方への応用技術も紹介していく。技術発表は「iVC」以外に、国内代理店を務めるフランス・SEPPIC社やアメリカ・Ashland社を含め、全8題を行う。また、ブース内では毎日、実演形式のワークセミナーを実施する。

 ビタミンC誘導体「iVC」(全7種)では、細胞内グルタチオンの産生を促す「グルタチオンブースター」(iVC 3LGA)、1つの原料で様々な毛穴悩みに対応する「ポアショット」(iVC MGA)、ビタミンC高配合化粧品に最適なビタミンC誘導体(iVC DGAとiVC 3GA)の3題をテーマに技術発表を行う。「グルタチオンブースター」と「ポアショット」については商標登録済で、対象のビタミンC誘導体を配合した化粧品のキーコンセプトとして販促などに使用することも可能だ。

 「iVC 3LGA」で着目したグルタチオンは、抗酸化物質として働く成分で、美容医療やエステ、ドクターズコスメ市場では「白玉肌」へ導く成分として注目を集めている。一方で、グルタチオンは安定性が低く、原料特有のニオイがあることから、化粧品への配合が難しい。

 iVC 3LGAは、細胞内のグルタチオンを産生促進し、さらにグルタチオンとの併用により抗酸化効果の相乗効果が確認された。グルタチオンへのWアプローチを実現するビタミンC誘導体として紹介していく。

 また同社は、ビタミンC化粧品の多用途化と高濃度・高配合ニーズに対し、iVCシリーズの中でも高い安定性を持つ「iVC DGA」と「iVC 3GA」の特徴理解をさらに深めていく。一般的なビタミンCは、経時により着色やニオイが生じ、安定性の課題より配合量が限られていた。また、有効成分の残存率も経時にともない減少してしまう。

 ビタミンC誘導体「iVC DGA」と「iVC 3GA」は、高配合美容液中で経時安定性試験(50℃・3カ月)にて着色がほとんどなく、透明性を保ち、有効成分の残存率も90%以上であることが認められた。また、シートマスクやジェル、クリームなど様々な剤型に高配合可能なビタミンC誘導体として紹介を進める。

 ヘアケア向け原料では、主力ブランドであるタンパク加水分解物とその誘導体「Promois(プロモイス)」の中で、現在あらためて注目を浴びているケラチンを注力し紹介する。

 サンケア向け原料では、ノンケミカル、酸化亜鉛フリーに次ぐ処方トレンドとして、紫外線吸収剤を内包したカプセル成分「Silasoma(シラソーマ)」を用いた「カプセルイン」サンスクリーンを紹介する。

 SEPPICからは非常に高い増粘力を持つ天然増粘剤のグルコマンナンを紹介する。Ashlandからは香料との併用で持続性を高める多機能性抗菌成分とサステナブルなレモングラス由来の抗菌成分を提案する。

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