日光ケミカルズ、エイジングケアとブライトニングのハイブリッド原料を提案

C&T 2025年6月16日号 36ページ

カンタンに言うと

  • 原料の特徴を活かし、年代ごとの肌悩みに応じたエイジングケア原料を提案
日光ケミカルズ、エイジングケアとブライトニングのハイブリッド原料を提案

 日光ケミカルズは、エイジングケア・保湿原料として、エイジングケアとブライトニングのダブル作用を持つレチノール誘導体「NIKKOL VA-LINO」(NIKKOL VA-LINOは日光ケミカルズの登録商標)を提案する。

 レチノールは必須ビタミンであるビタミンAの一種で、肌のターンオーバーを促進し、ヒアルロン酸やコラーゲンの産生をサポートすることからエイジングケアを目的としたスキンケア製品に広く使われている。一方で、リノール酸は医薬部外品の美白有効成分として認可されており、肌をより健康的に見せるブライトニング効果を有している。

 今回紹介する「NIKKOL VA-LINO」(化粧品成分表示名称:リノール酸レチノール)は、レチノールとリノール酸を組み合わせたレチノール誘導体で、エイジングケアとブライトニング両方のアプローチが1つの成分で可能となるのが特長である。

 レチノールと比較した評価試験では、「NIKKOL VA-LINO」が、表皮細胞におけるヒアルロン酸合成、真皮線維芽細胞でのヒアルロン酸・コラーゲン合成において、レチノールと同等の有用性を示した(図1)。一方で、ブライトニング効果についても、メラノサイトを含む3次元培養皮膚モデルを用いた試験により、コントロールと比較して0.1%「NIKKOL VA-LINO」を使用したモデル内のメラニン量が減少し、ブライトニング作用が期待できることが確認された(図2)


 さらにヒト試験でも、「NIKKOL VA-LINO」のエイジングケアとブライトニング作用が確認された。24名の被験者を対象に、プラセボクリームと「NIKKOL VA-LINO」0.2%配合クリームをそれぞれ半顔に1日2回(朝晩)塗布し、8週間にわたって評価を行った。その結果、「NIKKOL VA-LINO」を配合した場合には、ほうれい線(エイジングケア効果)および肌の明度(ブライトニング効果)において有意な改善が認められた。また、一般的にレチノールを配合した製剤においては、肌の乾燥や刺激を引き起こす懸念があり、使用時には保湿ケアを促すケースがある。しかし、同社の8週間の試験では、「NIKKOL VA-LINO」配合製剤はプラセボクリームと比較して角層水分量(保湿効果)が有意に増加していることが確認されており、むしろ保湿効果に寄与している点が注目される(図3)


原料の特徴を活かし、年代ごとの肌悩みに
応じたエイジングケア原料を提案

 今回のテーマである「エイジングケア」は、単に若返りを目指すものではなく、肌状態に応じたスキンケアを通じて、美しく年齢を重ねていくことを目指すものである。エイジングのサインは一般的に20代後半から30代にかけて徐々に現れ始め、皮脂と水分のバランスが乱れたり、これまでのケアでは物足りなさを感じたりするようになる。

 そして40代以降になると、シミやくすみなどの肌変化がより顕著になり、本格的なケアが求められるようになる。同社では、こうした年代ごとの肌状態に応じた原料の提案を行っている。日中の外出が多い30代のエイジングケアには、高い光安定性と機能性を有するレチノール誘導体である「NIKKOL レチノールH10」を、ほうれい線やシミが気になる40代から50代のミドルエイジには「NIKKOL VA-LINO」を提案している。このように、原料の特徴を活かして、それぞれの世代の生活スタイルと肌悩みに適した製品を今後も提案していく。

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