花王は、帝京科学大学生命環境学部生命科学科 中沢寛光准教授との共同研究により、敏感肌における特徴的なセラミドプロファイルの変化が、角層細胞間脂質構造の乱れや敏感肌特有の刺激感受性の高さに関係する可能性を明らかにした。この成果は、香粧品皮膚科学に関する世界的学術誌「Journal of Cosmetic Dermatology」に掲載された。
敏感肌は、通常では何ともない刺激に対しても、痛みやかゆみなどの不快な感覚が生じる刺激感受性が高い状態の肌で、その要因の1つに皮膚バリア機能の低下が挙げられる。
花王は、皮膚疾患がないにもかかわらず刺激感受性が高い敏感肌について、研究を進めてきた。2023年には、このような肌では特定の種類のセラミド量が少なくなっており、そのプロファイルがアトピー性皮膚炎と類似していることを見出してきた。
今回は新たに、敏感肌では角層細胞間脂質のパッキング構造にも変化が生じており、敏感でない肌と比べて、脂質の密度が低くなっていることを明らかにした。
皮膚疾患のない敏感肌において、特定の種類のセラミド量が低下したり、セラミドNSに対するセラミドNPの存在比率が低いことが、パッキング構造の乱れに影響を与える可能性を示した。これらの結果として、皮膚バリア機能が弱まり、刺激感受性が高くなることがあると考えられる。
これらの結果は、皮膚バリア機能が低下傾向の敏感肌に対して、有用なスキンケア製品を開発するうえで基盤となる重要な知見であり、今後もこうした知見を踏まえ、敏感肌の本質的な理解をより一層深めていく。
この記事は粧業日報 2025年7月1日号 4ページ 掲載
■4月の化粧品出荷額5.4%減、3カ月連続でマイナス■20代・30代女性の化粧品購買動向、1000円以下の支持が拡大◎現在使用中の化粧品の価格、口紅以外は軒並み低下傾向■花王、セラミド指標の変化が敏感肌特有の刺激感受性の高さに関係■コーセー、ONE BY KOSÉの「セラムヴェール」をシリーズ化
バラ売り
【週刊粧業】【消費者アンケート調査】スタイリング剤・ヘアカラー剤の使用状況(2025年)
バラ売り
【週刊粧業】【消費者アンケート調査】化粧品全般の使用状況(2025年)
バラ売り
【週刊粧業】【消費者アンケート調査】ハミガキの使用状況(2025年)
バラ売り
【週刊粧業】多品種時代の生産体制
バラ売り
【週刊粧業】2025年研究機器・検査機器の最新動向
バラ売り
【週刊粧業】花王、「ヘアケア事業変革 進捗説明会」を開催
バラ売り
【週刊粧業】アルビオン、スキンケア「フラルネ」をフルリニューアル
バラ売り
【週刊粧業】2025年4月化粧品・家庭用洗浄剤出荷統計
紙面を探す
紙面を探す
レポートを探す
無料でダウンロード
カタログを探す
無料で見る
週刊/毎週月曜日発行
化粧品、日用品、医薬品、美容業、装粧品、エステティック等を中心とした生産・流通産業界の総合専門情報紙。
季刊/年4回
化粧品、日用品、アクセサリーなどの業界別の市場動向をはじめ、戦略、流通、経営、マーケティングを扱う情報専門誌。
週刊/毎週月曜日発行
化粧品、トイレタリー、石鹸、歯磨、日用品に関する情報の速報版。業界のエグゼクティブ必読の情報紙。
週刊/毎週月曜日発行
昭和33年に創刊された、わが国初の訪問販売化粧品業界の専門情報紙。