化粧品容器、インバウンド減速で納期改善化へ

週刊粧業 2019年3月25日号 1ページ

化粧品容器、インバウンド減速で納期改善化へ
 日本の化粧品市場は、少子高齢化による人口減少が進む中、2014年頃から訪日外国人客のインバウンド需要を取り込むことで回復し、経済産業省が発表している国内化粧品出荷金額は2017年、2018年と2年連続で過去最高を更新した。

 しかしながら、昨年後半にかけて日本製コスメのインバウンド消費を牽引してきた中国の経済成長が減速してきたことに加え、今年1月1日に施行された電子商務法の影響により、中国の代理購入業者(ソーシャルバイヤー)の減少や買い控えが生じており日本製コスメのインバウンド需要に陰りが見えはじめている。

 国内市場の需給バランスが正常化に向かう中で、成長持続に向けたリスク分析や経営判断、意思決定力が問われている。

ポスト投函可能な薄型など
社会変化への対応意識高まる

 小紙2月25日発行号の「化粧品OEMアンケート調査」で、2019年の業績を厳しく予想した企業は多かったが、OEMよりも川上に位置する容器・パッケージ業界からも同様の見方が強まっている。

 化粧品容器販売の大手であるグラセルは、月間受注量の伸長率が対前年比で鈍化しはじめた昨秋頃よりインバウンドの減速感を抱いていたことを明かし、来期(2020年3月期)については、アウトバウンドの不透明感も理由に挙げながら「現時点では見通しがつきにくい」と話した。おそらく多くの企業が首肯するだろう。

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