訪販ジャーナル 2024年12月2日号 4ページ
カンタンに言うと
世界13カ国にオフィスを構える市場調査会社「Mintel Group」の日本法人であり、美容やライフスタイル、食品・飲料分野におけるグローバル調査に強みを持つミンテルジャパンは、11月5日に「2025年:世界のビューティー&パーソナルケアトレンド」の日本語版、無料ダウンロードレポートを発刊した。
同レポートでは、ミンテルのトレンドアナリストが2025年以降、我々が目の当たりにする「美容・化粧品の消費者の未来の姿」を紹介している。
注目すべき2025年の美容・化粧品トレンドとして、「(私の)知は力なり」「潮流を変える」「じっくり考え、素早く動く」の3つを挙げている。
1つ目の「(私の)知は力なり」では、消費者が(闇雲に取り組むのではなく)よりスマートに物事を捉え、知識、ツール、テクノロジーを駆使することで、より優れた効果をもたらすパーソナライズ化されたソリューションを享受するようになると予測している。
具体的には、美容の世界は「頑張る」から「賢く効率的に」に変わるほか、伝統的な美容法に手を加えてバイオテクノロジーの革新を取り入れ、AIでパーソナライズ化された効果重視のケアを行うことで、自分らしさや長期的な肌の健康に重点を置くようになる。セルフタンニング剤をブロンザーとして活用したり、ワセリンを使った「スラッギング」で効率的に保湿したりするなど、少ない労力で最大の効果を引き出す工夫が注目される。
リアルタイムの分析や結果を提供するデバイスが増え、瞬時に最適な選択をする力が消費者に与えられる時代になる。2010年~2025年に生まれた「α(アルファ)世代」が成人を迎え、AIやバーチャル体験に慣れ親しんでいる彼らの存在が美容業界に変革をもたらす。AR(拡張現実)メガネは日々の習慣に欠かせないツールとなり、メークのリアルタイムアドバイスを提供する。
一方、若年層の美容への関心に懸念を抱く親や教育機関に対応し、健康志向を打ち出した製品を訴求する動きも出てくる。加えて、美容医療(外科的、非外科的な施術)が一般化する中、施術前後のケアをサポートする製品が増え、高齢化が進む社会で最適な結果を目指す消費者をサポートする。
2つ目の「潮流を変える」では、気候変動の影響がますます顕在化する中、消費者が倫理的な取り組みと高性能な美容ソリューションとのシームレスなつながりを求め、ブランドに環境・倫理的な配慮をますます期待するようになると予測している。美容業界は自然のサイクルと調和した持続可能性への新しい取り組みに向かっており、将来的に美容製品は、環境や生理的変化にリアルタイムで適応するようになる。たとえば、気候条件に応じて変化するスキンケアや、体温に応じて匂いを中和する分子を放出するデオドラントなど、技術と自然が融合した個々人に対応した体験を提供するようになるだろう。
3つ目の「じっくり考え、素早く動く」では、「治療よりも予防」の精神とシンプルさを重視する消費者が、人生の早い段階で「自分の習慣」を確立し、パーソナライズ化されたスキンケアルーティンを探る中で、ノスタルジーや五感を刺激する体験を取り入れるようになると予測している。
具体的には、「快適さと感情的な安らぎ」を重視する美容のトレンドが強まる。食品で言うところの「コンフォートフード」のように、成分やテクスチャー、製品はシンプルな時代を思い起こさせるもので、感覚的に心を癒し、栄養を与えることに焦点を当てる。
各ブランドや企業は、スローライフの流行に合わせて、より持続可能で意識的な消費行動に対応する必要がある。つまり、効果がありつつも節約志向の消費者に向けて少量でも満足できるデザインを施すことを意味する。
この記事は訪販ジャーナル 2024年12月2日号 4ページ 掲載
■ナリス化粧品、大胆なパッケージ変更で売上拡大■メナード、人工全顔皮膚モデルの作製に成功■アンズコーポレーション、7カ月で225万回再生を突破■ミンテル、2025年の世界の美容・化粧品トレンドを予測■富士経済、ドクターズコスメの28年市場規模は1000億円超に■TPCマーケティングリサーチ、化粧品の国内総市場を調査■ポーラメディカル、INFIXと「Dive」取次に向けた協業を開始■サントリー...
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