バスクリンは、近年、生活者の湯船に浸かる時間が減少傾向にあることを受けて、高濃度炭酸ガス配合の薬用入浴剤「きき湯 ファインヒート」(医薬部外品、全4種)を、8月20日に発泡性を向上させてリニューアルし、短時間で質の良い入浴方法を提案する。
同時に、2回分増量した「つめかえ用」を発売し、既存ユーザーの満足度向上につなげる。
生活者の平均浴槽浴時間に関する同社の調べでは、2020年(15~69歳男女、N=1853人)が10.4分となり、12年(同、N=1873人)の12.4分から減少傾向にある。
新「きき湯 ファインヒート」(各ボトル400g、つめかえ用500g、分包50g)は、現代人の多忙なライフスタイルに合わせて、炭酸ガスがすばやくお湯に溶けこみ、温浴効果を高めて、効率的に体のケアができるよう改良。今回、炭酸ガスの効果をよりスピーディに得られるよう、ツブの発泡性を向上させ、高濃度炭酸ガスがすばやくお湯に溶けこむ設計にした。
また、姉妹ブランドの薬用入浴剤「きき湯」(医薬部外品、全6種、ボトル360g、詰替用480g、分包30g)も、亜鉛(保湿成分)を新配合して改良発売している。
そのほか、健康意識の高い女性をターゲットに展開するバスソルト「アーユルタイム」(浴用化粧料、ボトル720g1680円、分包40g150円)のパッケージをリニューアルするとともに、天然精油をブレンドした香りのラインナップに、「カモミール&クラリセージの香り」と「ネロリ&レモンの香り」の2品を追加してシリーズ6品に拡充した。
また、自然由来の原料だけで作った薬用入浴剤「バスクリンマルシェ」は、パッケージデザインのリニューアルとともに専用スプーンの形状を改良した。
改良した専用スプーンは、柄の部分をスライドするだけで簡単にチャックを閉めることができ、袋にかけられるフックもついており、使いやすさを訴求している。
環境への取り組みも強化
コロナ禍で入浴剤の無償提供も
「バスクリンマルシェ」では、売上の一部を森林の保全活動に寄付し、森を守る活動にも取り組んでいる。
同社は活動の一環としてこのほど、基幹ブランド「バスクリン」のパッケージと外箱の材質をFSC認証紙に切り替え、環境に配慮した製品づくりを推進する。
FSC認証紙は、責任ある森林管理の普及を目的とする国際的な非営利団体・FSC(森林管理協議会)から認められた森林から生産された木材や、適切な森林資源の使用につながる原材料を使用して作られている。
1930年の発売から今年で90周年を迎える「バスクリン」が容器に紙を採用したのは1967年までさかのぼる。
その後、改良を重ね、現在の容器には再生パルプ紙を約77%使用している。今回、森を守るFSC認証の紙に切り替え、より環境にやさしい容器に改良した。
また、同社は先ごろ、新型コロナウイルス感染症の治療・拡大防止に取り組む東京都内の感染症指定医療機関・診療協力医療機関のうち9つの病院に入浴剤(きき湯マグネシウム炭酸湯、同カリウム芒硝炭酸湯、計5000包)を無償で提供した。