粧業日報 2024年4月1日号 1ページ
カンタンに言うと
化粧品ODM/OEMの日本コルマー(本社=大阪市)は6月1日、社名を「TOA(トーア)株式会社」に変更する。合わせて本社も移転する。
神崎義英社長は、「心機一転、次の100年に向けた新たなスタートにしたい」としている。(以下は、神崎社長の新社名に込めた想いと今後の展望をまとめた要旨)
新社名「TOA」は、Total Outsourcing Access(トータル・アウトソーシング・アクセス)の頭文字をとっており、当社の関係会社として以前からあったトーアをアルファベット化したものでもある。
化粧品業界の競争激化と受託製造業界の拡大、すべての利害関係者に配慮した経営へのシフトといった大きな環境変化の中、お客様のサステナブル経営に貢献する商品の開発・製造など、より多様な業務委託にも一括して応えていきたいという想いをTotal Outsourcingに込めている。そして、Accessには、提供できる製品の種類や品質だけでなく、ガバナンスや従業員を大切にする姿勢を含めて、常に安心・信頼をもってアクセスしていただける会社になりたいという想いを込めた。さらに、次世代に勢いよくステップアップする想いを「トーア」という明るい音に込めている。
当社は1912年、金陵園として創業した。創業者の出身地香川県にある金刀比羅宮の御神酒の銘柄にちなんだと聞いている。最初は、自社ブランドで事業展開していたが、第2次世界大戦末期の大阪大空襲で工場が焼失。戦後ゼロからの再出発にあたり、化粧品の受託製造業に特化する決断をした。創業から約半世紀後の1968年には、米国Kolmar Laboratories Inc.(以下、「Kolmar社」)と技術提携契約を締結し、技術およびお客様の紹介を受けることになった。
1980年代後半頃からは、売上面でKolmar社と肩を並べる規模となり、当社自身が十分に実力をつけたことから、2000年前後に従来の技術提携関係を発展的に解消した。同時に、開発力・生産力・品質力をそれぞれ強化した。お客様、商品カテゴリ、販売チャネル、生産拠点を偏らせない分散主義の徹底により、商品の企画・開発から生産までワンストップで対応できる独自のODMサービスを構築した。
こうした努力が実を結び、前期(2023年3月期)まで19期連続増収を達成し、今期(2024年3月期)までの20期連続増収もほぼ間違いなく達成する見込みとなっている。
企業として新しいステージに進んだ今、かつての提携先の名前を付けた社名のままでいいのか――。社名変更への想いは、年々強くなったが、そこには1つ問題があった。
OEM/ODM事業において、製造販売元として容器や箱に当社の社名が表示されている製品が相当数に上っている。変更となると、お客様に多大なご迷惑をかけてしまうということである。このため、なかなか踏み切れない状態が続いていたが、本社の入居するビルの建て替えにともない、本社が移転、住所変更をすることになった。そこで、このタイミングに合わせて、社名変更をしようという決断に至った。
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この記事は粧業日報 2024年4月1日号 1ページ 掲載
■日本コルマー、TOA(トーア)に社名変更~6月1日から、本社移転に合わせて◎本社移転のタイミングに合わせた変更で顧客への迷惑を極力排す◎変えるべきは変え守るべきは守る、新たな次の100年を目指して ■バスクリン、育毛情報提案サイト「育毛ナビ」を開設■一丸ファルコス、2つの機能性原料が米中でそれぞれ賞を受賞
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