池田物産、コロナ禍と環境配慮に合致するロングセラー2原料が好調

週刊粧業 2020年12月7日号 13ページ

池田物産、コロナ禍と環境配慮に合致するロングセラー2原料が好調
 池田物産では、同社が代理店を務めるアメリカ・フローラテック社のロングセラー原料で、多機能エモリエント剤「フローラエステルK―20W ホホバ」と、植物由来シリコーン代替成分「フローラマック10」への引き合いが高まっている。

 フローラエステルK―20W ホホバは、ゲル状の加水分解ホホバオイルで、つるっとした皮膚感触とフィルム感、保湿効果を付与し、コスモス登録済みで外原規にも対応している。

 機能面では、薄い油膜が肌や毛髪表面をコーティングし、保湿持続効果により肌バリア機能の回復や肌の赤みと毛穴の減少、ヘアダイの染色力・色持ちなどを改善するという。

 同原料はこのほか、耐水性を向上させることから、サンケアやメークアップ、洗浄剤など幅広い製品で採用実績を持つ。

 「元々は水/アルコール系と乳化系処方の保湿剤で、グリセリンとの相乗効果で保湿性に優れることから、不織布フェイスマスクのバルクなどに配合されてきた。最近では、さっぱりとしつつもしっとりとする保湿感の高い原料が好まれる傾向にあり、水溶性で保湿性に優れた原料として選ばれている。今回のコロナ禍では、アルコールジェル使用後の手荒れケア製品への用途で採用が広がっている」(同社)

 フローラマック10は、マカダミアエステルの保湿混合物で、汎用的な環状シリコーンの感触(6CS)に類似する。揮発性は低く、低粘度で顔料の分散性に優れている。

 また、粉や油との相溶性が高いため既存処方に置き換えしやすく、配合のしやすさと処方の安定性に強みを持つ。

 「2原料はいずれも外原規に適合するほか、IECIC収載原料で中国対応も可能だ。また、1原料でメークアップやスキンケアといったジャンルを問わず、あらゆるカテゴリーの製品づくりを検討できる点が大きなメリットとなっており、原料管理面での負担軽減につながる。さらに、昨今の『コロナ対応』『環境配慮』といったトレンドに合致しており、今後のさらなる引き合いに期待したい」(同社)
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