ライオン、好調な通販事業で未回収保証の後払い決済サービスを導入

粧業日報

ライオン、好調な通販事業で未回収保証の後払い決済サービスを導入

 ライオンは、2012年4月より未回収保証の後払い決済サービス「NP後払い」(ネットプロテクションズ社提供)を試験的に導入し、代金の未回収リスクや関連する経理処理負担を軽減するなどの成果を収めている。そこで11月より、商品受け取り後にコンビニエンスストアなどで商品代金の支払いが可能となる同決済サービスを本格的に採用した。

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 同社は2006年に通信販売事業を本格的に開始し、主力商品「ラクトフェリン」をはじめとした健康食品を中心に、洗剤や歯ブラシなどの個人向け消費財から、厨房機器の洗浄剤など業務用消費財まで、幅広い商品を提供している。現在では、通信販売事業の延べ利用者数が年間100万人を超えるまでに拡大し、通信販売事業が同社の中期経営計画において一つの柱を担うまでに成長を遂げている。

 一方で、通信販売事業の拡大に伴い、同社では商品代金の未払い金処理に大きく時間を取られるという問題が発生していた。

 同社における通信販売による受注の約5割が電話注文を通じたもので、口頭でクレジットカードの番号をオペレーターに伝えるなどの決済方法よりも、商品受け取り後にコンビニエンスストアなどで代金を支払うことができる「後払い決済」が好まれるという傾向にある。そのため、クレジットカードや前払いのように確実に商品代金を集金できず、未払いとなる案件が発生していた。

 その結果、自社で未回収リスクを負担するだけでなく、入金を促すコールセンター業務の管理や、経理部門における未回収案件の経理処理、内部監査における未回収金の管理・回収業務の経過説明など、未払い金発生による作業に多くの労力がかかっていた。

 今回同社では、ネットプロテクションズ社が提供する、購入者による商品購入代金を加盟店に立て替えて支払い、購入者への請求書発行から入金確認などの入金に伴う業務を全て代行する決済サービス「NP後払い」を導入し、これまでと同様にオンラインショップ利用者に後払い決済サービスを提供することが可能となった。また、通信販売事業から発生した未回収案件の経理処理にかかる時間や手間隙を大幅に削減しつつ、未回収案件にかかる経理処理の一層の透明化をはかり、内部統制の強化にもつなげていく。

 同社特販事業本部通販事業部の浜田勝俊副主席部員は、「ユーザーの多くが40代から60代の方々であるため、クレジットカードや代金引換による支払いよりも、後払い決済を希望するケースが少なくない。それだけに、後払い決済という選択肢を残しながら、当社の未回収リスクをなくし、さらに経理処理にかかる負荷を大幅に削減できる『NP後払い』を導入することができ、満足している。また、未回収案件にかかる部分を外注したことで、商品企画やマーケティング業務に傾注することができ、事業の成長スピードが増していると実感している。当社の通販事業はここ数年で急成長を遂げているが、今後も新たな製品開発・育成に取り組み、100億円規模への拡大を目指していきたい」と語っている。

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