フェイスラボ、展示会で北海道産アルバローズの機能性を紹介

粧業日報 2019年5月29日号 4ページ

フェイスラボ、展示会で北海道産アルバローズの機能性を紹介
 フェイスラボは、5月15日~17日にかけてパシフィコ横浜にて行われた「CITE Japan 2019」にブースを出展し、「北海道産アルバローズ(Snow Rose)エキスの機能性」をテーマに、マーケティング部 研究開発課の佐藤拓氏が3日間で計6回のミニセミナーを行った。

 世界の香料用ローズオイルの約7割はブルガリアで生産されているが、そのほとんどがダマスクローズを原料としている。その一方で、白の花色とさわやかな香りが特徴のアルバローズは、「白バラの祖」と呼ばれ、生産量が少なく、大変希少なものとなっている。

 バラの種類は2万5000種類ともいわれているが、花屋などの市場に流通するバラは主に観賞用に生育されたモダンローズで、エクアドルなどで大量に栽培されている。

 一方、アルバローズはオールドローズ(1867年以前に誕生、年に1度しか開花しない)に分類され、水蒸気蒸留法で1滴のエッセンシャルオイルを作るのに30個の花が必要といわれ、通常のダマスクローズの2倍の量が必要であることから、とても高級なものとして認識されている。

 同社では現在、北海道大学の協力のもと、非常に育種が難しく、希少種となっている「国産アルバローズ」の栽培を北海道で行っている。

 「日本国内の栽培であることが、国内企業だけでなく海外企業からも注目を集めている」(同社)

 セミナーでは、北海道で栽培するメリットについて、「7月でも平均気温が20℃くらいの適温で湿度も低い『バラに合った気候』であること、最高気温が32℃以上の日が1週間続くと生長が止まるバラにとって北海道は『真夏日が少ない(本州の4分の1)』こと、夏の気候が暑すぎずカラッとしている北海道は『無農薬栽培がしやすい』ことの3点が挙げられる」(佐藤氏)と説明した。

 一方、温暖な夏に比べ、北海道の冬の寒さは厳しいが、「アルバローズはバラの中でも最も耐寒性が高く、北海道の厳しい寒さにも耐えられる」(佐藤氏)という。

 同社では、農薬を使用せずに栽培したアルバローズを、花が咲くほんの1カ月の短い期間で、早朝から1輪ずつ丁寧に手摘みし、鮮度を維持するため摘み始めると同時にエキス抽出を開始している。

 抽出にあたっては、環境・社会・人に優しいエシカル素材としての製造を目指し、花と水のみで行うスチーム蒸留(水蒸気蒸留)を採用。ローズウォーターの製造で得られる副産物を有効活用している。

 アルバローズの機能性については、評価試験において「抗酸化物質であるトロロックスの22倍という極めて高い抗酸化活性」を確認しているほか、「酸化ストレスによるコラーゲン減少を抑制すること」を確認している。

 そのほかにも、細胞試験により「紫外線による細胞損傷改善作用(紫外線防御作用)」「酸化ストレスで発生する酸化物質の減少作用」「紫外線によるコラーゲン減少抑制作用」「赤外線で発生する体内酸化物質の減少作用」など、光老化や酸化に対する機能性が確認されている。
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