第5回 中国でオシャレ男子増加中。ヘアサロンインバウンドが契機に?

【週刊粧業2019年9月23日4面にて掲載】

 7~8月の夏休みインバウンドシーズンが過ぎ去った。中国も学校は新学期が始まり、会社も下期に向けて動き出している。そうした中でインバウンドニーズを見ていると、相変わらず「美容院に行きたい」が上位になっているのだが、その様子に若干の変化があるようだ。

 このインバウンドシーズン、中国人観光客の観光ニーズを見るためにクチコミビッグデータ「トレンドViewer」を開いてみると、相変わらず「美容院に行きたい」というニーズが、上位20位前後に登場している。


「美容院に行きたい」クチコミ件数の推移
(出所:中国トレンドExpress「トレンドViewer」の数値を基にグラフ化)

 しかし、人気の要因を探るため、詳しく情報を聞いてみると、少しずつ状況が変化しているようである。

 その変化とは「男性客の増加」である。

 インバウンド観光客を受け入れている東京や大阪のヘアサロンでは、従来どおり中国人客が多いのだが、以前はすべて女性客だったのに対し、この頃、中国人男性が訪れるケースが増えているという。

 もちろん多くは女性に連れられて……という形での来店だが、一度ヘアカットをしてもらうことで「美」への追求に目覚め、リピートするケースが増加傾向にあるのだ。

 中国ではメンズファッションやメンズコスメ、そしてメンズヘアスタイルは日本に比べて遅れていた。

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森下 智史

株式会社NOVARCA 「中国トレンドExpress」編集長

高校卒業後、約10か月間日本で中国語を学ぶ。1998年2月~上海で学部および大学院(中国古代史)で学ぶ。 2005年に卒業後、上海で在留邦人向け情報誌の編集・ライターとして業務。 2012年に日系市場調査会社上海現地法人でマーケティングリサーチ(産業調査)業務に携わる。 2015年5月、17年間の中国生活に区切りをつけ、帰国。東京で日中間のビジネスコンサルティング業務を経て2018年1月にトレンドExpress(現在はNOVARCA)入社。現在に至る。

https://www.novarca.jp/

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