花王、皮脂RNAモニタリング技術で現在の肌状態を高精度に予測

粧業日報 2020年11月5日号 3ページ

カンタンに言うと

  • 一人ひとりに合わせた美容アドバイスやスキンケアの開発へ
花王、皮脂RNAモニタリング技術で現在の肌状態を高精度に予測
 花王生物科学研究所・スキンケア研究所・解析科学研究所は、皮脂RNAモニタリングの研究を進め、皮脂RNAを用いて絶えず変化している肌状態を精度高く予測する技術開発に取り組み、今回、皮脂RNAが月経周期や加齢に伴って変動すること、肌の水分量や専門評価者の目視による透明感スコア、角層タンパク質の糖化状態(カルボキシメチルリジン量)など、肌や体の状態に関連する86の項目が、AIを用いることで予測可能であることを見出した。

 絶えず変化している肌状態を精緻に可視化することで、一人ひとりに合わせた美容アドバイスやスキンケアの開発を目指す。

 なお、今回の研究成果は、第72回日本産婦人科学会学術講演会、第31回IFSCC Congress 横浜大会にて発表した。

 花王は、皮脂に人のRNA(リボ核酸)が存在することを発見し、そのRNAを網羅的に分析する独自の解析技術、皮脂RNAモニタリングを構築。現在は、一人ひとりの肌状態を簡便かつ精緻に把握する技術として確立すべく、肌状態と皮脂RNA情報の関連性について研究を進めている。

 今回は、皮脂RNAが実際に生体の周期的な変化や加齢による変化を捉えることができるのか、一度の皮脂RNA採取によって肌や体の状態に関するどのような項目が予測可能であるかについて、詳細な検討を行った。
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