物産フードサイエンス、テクスチャー調整やセット力が強み

週刊粧業 2023年5月15日号 20ページ

カンタンに言うと

  • ヘアカラーの退色抑制や染色性向上も
物産フードサイエンス、テクスチャー調整やセット力が強み
 物産フードサイエンスでは、「アクアオール」が引き続き好調に推移している。

 多価アルコールかつ糖アルコールの一種と定義される原料で、保湿力や毛髪のうねり抑制、指通りの向上が期待できる「アクアオール #1」と、スタイリング剤における膜感・接着性・耐水性やカラーケア、洗浄料の泡質改善、エモリエント効果などが特長の「アクアオール #2」の2グレードからなる。

 アクアオール #1については、アウトバストリートメントなどに配合することで、シリコーン原料に劣らないテクスチャーを付与できる。

 アクアオール #2においては、ヘアカラーの退色抑制効果や染色性向上効果が注目されているほか、合成ポリマーと同等のセット力を有し、高いセット力と保持力があることが確認できている。ヘアアイロンを用いた、熱スタイリングでの感触評価では、しっかりと形付きながらも、柔らかさを感じる仕上がりを実現することができたという。

 「フレーキングを起こしにくく、柔軟性に富む被膜を形成できるという、従来のセットポリマーと異なる特長を持っていることから、スタイリング剤を取り扱う化粧品メーカーや理美容向けメーカーからご好評をいただいている」

 アクアオール #2は、スキンケアにおいて、エモリエント効果を付与できることも確認されている。水溶性の原料であるのにも関わらず被膜効果を持ち、他の多価アルコールとは異なるテクスチャーを付与できる。

 「アクアオールはデンプン由来の原料のため、昨今のSDGsの潮流にもマッチすると考えている。幅広い用途に使用でき、また国内製造であることから、供給がタイトになっている原料の代替としても検討していただきやすいのではないか」
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