メディカル化粧品は機能性化粧品のマーケティングから生まれた。
最近韓国の化粧品業界で話題になっているのがコスメディカル、コスメシューティカルというメディカル化粧品である。
「コスメディカル」は化粧品を意味するコスメティックと、医療を意味するメディカルを合わせて作られた言葉であり、「コスメシューティカル」はコスメティックとファーマシューティカルの合成語である。
しかし、メディカル化粧品はその定義がまだ確立されておらず、一般的には機能的な成分が入っている化粧品、病院や薬局で流通している化粧品を通称でメディカル化粧品とみなしている。
機能性化粧品とメディカル化粧品
韓国の化粧品法で定義している機能性化粧品は次の3つである。
1.皮膚の美白を補助する製品
2.皮膚のシワの改善を補助する製品
3.皮膚を美しく焼いたり、 皮膚の紫外線保護機能を補助する製品
KFDAで機能性審査を受けた製品だけが機能性化粧品とうたえ、そのように宣伝・広告ができる。
去年の韓国の機能性化粧品生産実績は1兆2000億ウォンを超え、KFDAの機能性化粧品審査は250社、約6000品目に達している。2000年に化粧品法が制定され、2001年に誕生した機能性化粧品の成長率は毎年20%以上である。
急速かつ安定的な成長の理由には、国が製品の安全性・有効性及び品質を保証したことが挙げられる。これにより開発意欲が高まったメーカーは、マーケティングを積極的に行ない、新製品を続々と発売。結果として市場規模は拡大した。
メディカル化粧品は、病院やクリニックが機能性化粧品に特別なイメージを加えることで販売を促進するマーケティング戦略の1つともいえる。
つまり一般的な機能性化粧品より高機能をコンセプトにアンチエイジングやアトピー、肌のトラブル改善などを標榜して、より差別化されたアイテムとして認識させているのである。
吉田武史
吉田法務事務所代表、日本薬事法務学会理事長
東京理科大学薬学部在学中に行政書士国家試験に合格し、吉田法務事務所を開業。卒業後は薬剤師とのダブルライセンスで薬事許認可業務の代行申請、コンサルタント業をスタート。薬事専門の法務家として、国内外で活動中。今年8月には日本で初の薬事法専門の学会である「一般財団法人日本薬事法務学会」を設立。
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