東流社会長・寺嶋大祐氏、ロジカル経営の時代に人間味で真っ向勝負を

カンタンに言うと

東流社会長・寺嶋大祐氏、ロジカル経営の時代に人間味で真っ向勝負を

 2010年4月に経営のバトンを芳賀愉一郎社長へ引き継いでも、東流社を代表する「顔」としての存在感は変わっていない。

 さきごろ、主要メーカーで構成する「なとわ会」の総会が仙台市で2年ぶりの開催に湧き、懇親会の開会で寺嶋会長が登壇すると一種独特な空気が会場を支配した。

 一般的な親睦会に見られがちなほのぼのとした空気とは趣が異なり、どこか、教祖を信奉する信者たちといった畏敬の目線が寺嶋会長に注いだ。

 経営トップをバックアップする立場を強調したかった同会長だが、この日も「芳賀社長が困らないように後ろから支えているつもりでも、決してそうなっていない部分がある」と控えた調子を響かせた。

 また、自身とはタイプが異なる後任社長を売り込む場面では、芳賀氏を「私以上のヤル気と誠意に加え誠実さでは誰にも負けない」と評し、仕入先へ信用の約束手形を切った。 

 裏づけとして、経常利益24.2%増など、今期に掲げた業績目標を「芳賀社長は、来年の当会で『見事達成した』と言うはず」と語った。

 こうして肩の荷をおろしきった印象を自覚したか否か、発想が豊かな来場者の機先を制すために寺嶋会長は「『会長を辞めるの?』という雰囲気ですか。そんなことはない」と茶目っ気を交え、しっかりとした口調で「(全社員の)527名と一緒になって明日のための全力を尽くす」と語って意欲を示した。

 さらに、熟練の経営者らしい人間味たっぷりな言葉は懇親会冒頭の見せ場だった。

 今13回からさかのぼって同会の初開催を回想し「ボロボロと涙を流して言った言葉が、本当に昨日のことのように思えてならない」と述べると、12年間を隔てた現在は「トシをとって世間が見えるようになった」と自己分析し、感情の抑えを覚えた内面を醸した。

 締めのひと言で、仙台まで「よく来てくれた。ありがとう」と声のトーンを強めると、しばし万雷の拍手が鳴り止まなかった。

【PDFダウンロード】「化粧品日用品卸」検索結果はこちら

【日刊コスメ通信】「化粧品日用品卸問屋」検索結果はこちら

週刊粧業web版紹介.jpg

ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > 東流社会長・寺嶋大祐氏、ロジカル経営の時代に人間味で真っ向勝負を

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop