花王ヒューマンヘルスケア研究センター・パーソナルヘルスケア研究所は、日本赤十字北海道看護大学・山本憲志准教授と共同で、炭酸入浴の筋肉に及ぼす影響を調べた。その結果、炭酸入浴とストレッチングの継続は、同様のさら湯入浴よりもからだの柔軟性(伸びやすさ)を促進することを確認した。
脚の筋肉の柔軟性は加齢や運動不足等により、低下することが知られている。さらにこの脚の筋肉の柔軟性の低下は「歩く」などの日常生活に支障をきたす場合や、腰痛などの不調に結びつく可能性が考えられる。今後、同研究の知見をもとに、これらの不調を予防・緩和するため、炭酸入浴などの健康なからだへの取り組みを提案していく。
研究では、成人男性12名(炭酸入浴7名、さら湯入浴5名)を対象として、1回の入浴(40℃、10分間)と5週間の毎日の入浴とストレッチング(前屈運動)を実施し、筋肉の柔軟性を測定。炭酸入浴の方が、レジスタンストレーニングにより硬くなった筋肉をやわらかくする効果を有することが明らかになった。このことから、炭酸入浴は筋肉疲労に対する緩和効果が高いことが考えられるという。
また、毎日の炭酸入浴と30秒ストレッチング(前屈運動)が脚の筋肉をさらにやわらかくすることを検証したところ、運動後の硬くなった筋肉の硬度は有意に低下することが示された。また、炭酸入浴は、関節可動域の増加量の有意な増加、すなわち足首がより曲げやすくなる現象が認められた。この結果から、炭酸入浴と30秒ストレッチングの継続により、脚の筋肉や足首がやわらかくなるといった変化が確認され、筋肉の疲労回復を早める効果や脚の筋肉の柔軟性が関係する腰痛などになりにくくなるなどの効果にもつながると考えられるという。
なお、以上の結果を含む研究成果は、第51回日本生気象学会(2012年11月9、10日・松本市)において発表している。今後、筋肉が硬くなるメカニズム、炭酸入浴とストレッチングとの関係やからだの柔軟性に及ぼす作用などについて、より詳細に研究していく。
この記事は粧業日報 掲載
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