日本コルマー、横浜研究所を移転し商品化に向け開発推進

粧業日報 2018年7月18日号 5ページ

日本コルマー、横浜研究所を移転し商品化に向け開発推進
 化粧品・医薬部外品OEM/ODMの国内最大手である日本コルマーはこのほど、プロダクトイノベーションを目指す研究開発拠点に位置づける「横浜研究所」を移転・拡張し、ユニークな製品の商品化に向けた研究開発を本格化する。

 横浜研究所は国内4番目の研究開発拠点として2015年4月に東京工業大学横浜ベンチャープラザ内に設立し、産学連携による研究開発をスタートした。

 今回の移転・拡張の狙いについて、研究開発本部の田中克昌取締役は、「民間企業からもユニークな研究素材をもつ企業が増えてきている。そうした企業との共同開発を積極的に進めることで、新規性のある製品開発を目指していく」と説明する。

 田中取締役は、「共同開発という観点では、従来から進める原料メーカーなどとの新規原料の開発はもとより、近年はメークアップ製品を中心に容器メーカーとも共同で開発を進めている。そうした中から、成果として表れている製品もいくつかある。例えば、マスカラはブラシの形状によって使用感が全く異なるため、中身とブラシ形状の開発を共同で取り組むことで新規性のある製品の開発につながった」と話す。

 最近では、文房具など雑貨系容器を手がけるメーカーとも共同で開発に取り組んでいるという。

 また、今年4月に大阪市内に新設した「スキンリサーチセンター」では、開発製品のモニターを実施し、エビデンスデータに基づく製品開発を推進するとともに、基礎研究部が安全性・有効性評価試験を行っている。

 これまで柏原研究所(大阪・柏原市)内に基礎研究部を置いていたが、昨今の日本製コスメの需要拡大により業務が増えていることから、設備・環境を充実させる形で市内に移転した。

 小池高広執行役員は、「研究開発業務の効率化を進めており、簡単な解析分析などは外部の専門業者に委託し、処方開発に注力できる環境を整えている。評価試験や安全性試験などに関しては、処方に直結する領域であるため、社内対応を進めて製品開発力の強化につなげていく」と話す。

 田中取締役は、「現在、日本製コスメは品質の優位性で海外からの評価が高まっているが、ユニークなモノづくりという観点では韓国など海外メーカーと比べると優位性は低いと感じている。このままでは日本の技術進歩が止まってしまうかもしれないとの危機感をもち、研究開発では新規性や新しいアイデアを重視し、自社の開発力を磨くとともに、専門性の高い技術を持つ企業との連携も進めていく」と抱負を語った。

 横浜研究所/住所=〒221-0031 神奈川県横浜市神奈川区新浦島町1-1-25テクノウェイブ100 1F▽TEL=045-444-5477▽FAX=045-444-5478
 
 スキンリサーチセンター/住所=〒541-0042 大阪市中央区今橋1丁目6-19 コルマー北浜ビルB1▽TEL=06-6203-8520▽FAX=06-6203-8521
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