ビタミンC60バイオリサーチ、フラーレンの新データを初披露

週刊粧業 2021年5月17日号 8ページ

カンタンに言うと

  • SDGsの取り組みもアピール
ビタミンC60バイオリサーチ、フラーレンの新データを初披露
 フラーレン化粧品原料の製造販売に加えて輸入原料も手がけるビタミンC60バイオリサーチは、前回の2小間から4小間に倍増し満を持して臨む今展示会で、植物由来化を果たした全6種類(写真)のフラーレン原料を改めて紹介する。



 ブースではこのほか、県立広島大学・齋藤靖和教授との共同研究により、100%植物由来の浸透型リポソーム化用原料「モイストフラーレンN」とレチノールを組み合わせ、ヒアルロン酸産生効果を検討した最新の研究成果(特許申請中、図参照)を発表し、さらには同社が推進するSDGsの取り組みも来場者に向けてアピールする。

 レチノールは、ヒアルロン酸分泌増加などのメリットがある一方、副作用として刺激があるほか、光などに対して安定性を欠くといったデメリットがある。そこで今回の共同研究では、レチノールのデメリットを補いつつメリットを強調するため、リポソームの中にフラーレンとレチノールを組み合わせて配合し、レチノールの効果に対するフラーレンの影響を調べた。

 この結果、レチノール単体で使用するよりも、レチノールとフラーレンを併用することで、表皮細胞のヒアルロン酸産生をさらに促進する効果が確認された。

 会期2日目の5月20日に開催される技術発表(10時15~45分、A会場)でも、「ナチュラルでサステナブル 植物由来フラーレンと化粧品の未来」と題し、研究成果の発表を行う予定だ。



 「共同研究では併用による効果だけでなく、フラーレン単体でもヒアルロン酸量を増加させることが明らかとなり、フラーレン全種類の中でモイストフラーレンNが最も効果的だった。拡大するシワ市場に有効なデータといえる。フラーレンは元々、抗酸化作用がメインの原料で、ヒアルロン酸の産生促進を想定しておらず、今後の研究次第で様々な知見や作用が得られるものと期待している」(林源太郎社長)

 SDGsへの取り組みでは、FSC認証を取得した森林から採取した木を植物由来フラーレンの原料としており、森林資源や再生可能エネルギーである水力発電を利用し、持続可能な製品開発を実現している。

 また、水溶性植物由来フラーレンの「ラジカルスポンジN」では、世界各国で安心して使用できるよう、ハラール認証を取得。さらに、労働環境に関して産休・育休・時短勤務などの社内制度を整え、産休後の復帰率は100%を達成している。
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