カンタンに言うと
1913年創業の老舗化粧品専門店「大野屋」(有限会社大野屋)は、JR福島駅東口の市街地再開発に伴い、駅前通り(栄町)にあった自社ビルの立ち退きを余儀なくされ、2022年3月より福島駅東口に隣接するイーストビル2階の仮店舗で営業している。
再開発を巡っては当初、大野屋と同じ駅前通りに面した百貨店「中合福島店」の跡地などに複合ビルを建設し、2026年度の完成予定だったが、「工事費の高騰などにより現時点で未だ着工の見通しが立っておらず、計画が3~4年後ろ倒しとなっている」(塚原悠介代表取締役)状況だ。
混迷を極める再開発をよそに、大野屋は塚原氏が2020年5月に35歳で4代目に就任して以降、顧客満足の向上と「人間力」を含めたスタッフの成長という2つの柱を追求し続け、売上伸長を果たしている。
大野屋が進めている店づくりの概要や今後の目標などについて、塚原氏に話を伺った。
大野屋の歴史を遡ると、創業当時は百貨店として商売を始め、化粧品以外にも食料品や手芸用品、タバコといった嗜好品などを幅広く取り扱っていた。栄町の隣町・置賜町に今もあるタバコショップ大野屋は百貨店当時の名残だという。
戦後の2代目から取扱カテゴリーを化粧品とタバコの2つに絞り込み、1993年に3代目が就任してからは一時期、福島市内に化粧品専門店を4店舗展開するまでになった。
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この記事は週刊粧業 2024年4月22日号 5ページ 掲載
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