第20回 中国ローカルブランドメーカーの動向①

 中国化粧品市場は、P&G、ロレアル、資生堂、アモーレ・パシフィックなど、日系、欧米系、韓国系ブランドメーカーが中心の市場ですが、圧倒的多数を占めるのは、約3000社あると言われているローカルブランドメーカーです。

 老舗のローカルブランドメーカーは、羽西、小護士、絲宝日化、大宝化粧品、丁家宜が、欧米系ブランドメーカーに買収されるなど、厳しい状態に陥っていますが、近年は、医薬品、トイレタリーなど異業種の大手メーカーが化粧品市場に参入しています。
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 そこで、今回と次回は、異業種から化粧品市場に参入にしているローカルブランドメーカーの動向について紹介したいと思います。

 広州立白企業集団は、1994年に設立されたトイレタリーメーカーです。現在、商品分野の拡大を図っており、化粧品についても注力分野となっています。化粧品事業については、2006年に設立された子会社の上海新高姿化粧品有限公司が担当しており、主に「高姿」ブランド化粧品を取り扱っています。

 主要製品は、保湿シリーズ、美白シリーズ、UVケアシリーズ、男性用スキンケアシリーズ等です。有名タレント"徐静蕾"をイメージキャラクターとして採用、売場カウンターを一新し、90近くの専門カウンターを設けています。また、今後の化粧品分野の発展のため、上海市に4000㎡近くの土地を購入、研究開発センター兼マーケティングセンターの建設を進めています。販路としては、同社のトイレタリー事業で販路を持っている1500の小売店を通じて化粧品販売を推進しています。

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浅井潤司

(株)矢野経済研究所主席研究員

2000年に矢野経済研究所に入社後、主にビューティー・リラクゼーション業界の市場調査、分析業務を担当。また、調査・分析業務だけでなく、中国市場進出支援、販路開拓支援、新規事業支援、地域振興・産業振興支援などのコンサルティング業務も手がけている。

http://www.yano.co.jp/china/

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