松坂屋上野店、食品売場との相乗効果で若年層が増加

週刊粧業 2014年10月27日号 17ページ

カンタンに言うと

松坂屋上野店、食品売場との相乗効果で若年層が増加
 松坂屋上野店は南館建て替え工事に伴い、2014年3月12日に本館に売場を集約し、グランドオープンした。

 60代前後とシニア層のライフスタイルやニーズを踏まえた商品を充実させ、次世代型百貨店のモデル店舗として新たなサービスを取り入れている。

 地域密着型店舗として上野地区とその周辺の人々の『行きつけの店』としてゆったりと過ごせる売場環境も整えた。

 化粧品売場の現状と展望について野口一美松坂屋上野店営業部サブマネジャーにうかがった。

売場は3割弱縮小するも
売上げは2ケタ伸長達成

 同店は東京メトロ上野広小路駅に直結、JR御徒町駅からすぐの立地にあり、館の前に停留所があるため、バスでのアクセスも便利だ。上野駅からの回遊客も多い。

 「特に週末は上野の美術館や動物園の帰りにアメ横を通って当店まで回遊してくるファミリーのお客様が目立つ。台東区、足立区、荒川区、文京区からのお客様の占める割合が多い」

 グランドオープン後、30~40代の若い世代の来店が増加した。以前は55才以上のマダム世代が多かったが、1階に食品売場がオープンしてからは男性客や30~40代の姿も目立つようになった。

 1階にある化粧品売場は南口と北口にメインのエントランスがあり、どちらから来店しても外資系の大型ブランドが目に入るようにし、さらに買い回りのしやすさも考慮してゾーニングをした。

 化粧品は全部で13ブランドを取り扱う。南館が立て替え工事に入ったことから館全体のスペースは40%も減少した。これに伴い、化粧品売場も28%、スペースの削減を余儀なくされている。

 グランドオープンを機に「ハリウッド」は4階に移設し、「ゲラン」「ハーバー」をクローズした。中2階では1階とは別の切り口で「ハウスオブローゼ」「生活の木」を展開中だ。

 このように1階の化粧品売場はスペースもブランド数も減ったにもかかわらず、上期(2014年3~8月)の売上げは11%増を達成し、逆境を跳ね返す好結果をあげた。

 「1階では化粧品を中心にいい数字が取れている。館全体でも面積が40%も減ったのに上期の売上げは10%減にとどめることができ、面積効率は1・5倍まで高まった。化粧品はそれ以上の高い効率となっている。食品売場が1階にきて30~40代の客が増えたことが数字の伸びにつながった。グランドオープンを機に新しくなった売場をみてみようと足を運ぶ新しいお客様も多いようだ。例えば、アルビオンやSK―Ⅱ、ディオールなどは若いお客様がタッチアップを希望し、メークを楽しんでいる姿をよくみかけるようになった。カードホルダーの集客もできており、客単価は上がってきている」

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