粧業日報 2024年10月28日号 5ページ
カンタンに言うと
コーセーは、心理的ストレスを感じている人はそうでない人と比べて、表皮中のアドレナリンの量が多く、肌のバリア機能が低いことを実証した。
心理的なストレスが肌あれを引き起こすことは広く認知されていたものの、その具体的なメカニズムや実際の人における研究知見は限られていた。
今回の研究により、現代社会において生活から切り離すことのできないストレスが肌のバリア機能を低下させるメカニズムを明らかにした。今後はこの研究成果を商品応用していくとともに、肌の健康を叶えるウェルビーイングの実現に向けてさらなる研究を進めていく。
これまで同社では、ストレスにより分泌されるホルモンであるアドレナリン(エピネフリン)と肌の関係に着目し、細胞や3次元表皮モデルを用いた検討を行ってきた。その結果、アドレナリンがタイトジャンクションという肌内部のバリア構造の形成を阻害し、肌のバリア機能を低下させることを見出した。
一方、実際にストレスを感じている人やヒト皮膚における検証は十分になされていなかった。そこで、ヒトの皮膚にてアドレナリンがタイトジャンクションへ与える影響を検証したところ、表皮中のアドレナリンが増えることで実際の皮膚でもタイトジャンクションによるバリア機能が損なわれていることが確認できた。
さらに、実際に人の皮膚におけるアドレナリン量とバリア機能の関係を明らかにするため、心理的ストレスのレベルが異なる人たちの表皮中のアドレナリン量と肌のバリア機能の指標となる経皮水分蒸散量を調べた。
その結果、ストレスのレベルが高い人たちは低い人たちと比べて、表皮中のアドレナリン量が有意に多く、肌のバリア機能が低下していることが実証された。
このことから、ストレスホルモンであるアドレナリンは皮膚にまで到達し、表皮のバリア機能低下を引き起こすことが示唆された。
この記事は粧業日報 2024年10月28日号 5ページ 掲載
■イズミ、サニーのノウハウでSMを高収益事業に転換◎第2四半期、ランサムウェア被害で2ケタ減益■コーセー、肌にやさしいUVカットを実現する皮膜形成剤を開発■コーセー、心理的ストレスによる肌のバリア機能低下を実証■プラネット、3つの領域で業界協調を推進
バラ売り
【週刊粧業】2024年下期オーラルケアの最新動向
バラ売り
【週刊粧業】シンクタンクが分析する2025年国内化粧品市場
バラ売り
【週刊粧業】2024年百貨店の化粧品販売最前線
バラ売り
【週刊粧業】2024年入浴剤の最新動向
バラ売り
【週刊粧業】2024年パーソナライズドコスメの最新動向
バラ売り
【週刊粧業】アンズコーポレーション、コンセプトムービーに共感の輪ひろがる
バラ売り
【週刊粧業】ポーラ化成、究極のテーラーメイド化粧品の創出めざす
バラ売り
【週刊粧業】スキンガーデン本店、大型店を活かした売場づくりで新たなトレンドとの出合いを創出
紙面を探す
紙面を探す
レポートを探す
無料でダウンロード
カタログを探す
無料で見る
週刊/毎週月曜日発行
化粧品、日用品、医薬品、美容業、装粧品、エステティック等を中心とした生産・流通産業界の総合専門情報紙。
季刊/年4回
化粧品、日用品、アクセサリーなどの業界別の市場動向をはじめ、戦略、流通、経営、マーケティングを扱う情報専門誌。
週刊/毎週月曜日発行
化粧品、トイレタリー、石鹸、歯磨、日用品に関する情報の速報版。業界のエグゼクティブ必読の情報紙。
週刊/毎週月曜日発行
昭和33年に創刊された、わが国初の訪問販売化粧品業界の専門情報紙。