アイスタイル、2016年6月期は大幅な増収増益を達成

粧業日報 2016年8月26日号 4ページ

カンタンに言うと

アイスタイル、2016年6月期は大幅な増収増益を達成
「2020年に売上高500億円、
営業利益70億円」を目指す

 前期業績の報告後、吉松社長は今期よりスタートさせた中期事業戦略「Road to 2020」を発表した。

 従来の事業を「On Platform事業」「Beauty Service事業」「Global事業」の3つのセグメントに再編し、2020年度に売上高500億円、営業利益70億円、海外売上比率20%など明確な目標数値を挙げ、「美容に関わるすべてのヒト・モノ・コト・場所の新しい情報の流れをつくるプラットフォーム機能をさらに強化し、高収益構造を築き、『Beauty×IT』で想起される会社として世界№1を目指していきたい」と目標達成に向けて意気込みを語った。

 「On Platform事業」では、ビューティプラットフォームに位置づける「アットコスメ」を基盤とした収益構造の強化を掲げ、食品・飲料、薬品など対象業種を拡張しながら、BtoB/BtoC課金サービス、広告・ソリューションサービスで対象領域の拡大化を進めるとともに、小売店やオンラインショップなどが出店できるモール型ECサイト「@comse shopping(アットコスメショッピング)」を軸にしたトランザクションサービスの強化・育成を図る。

 「Beauty Service事業」では、アットコスメストアの出店を加速し、2020年までに店舗数を50店舗(直営以外も含む)に拡げて140億円事業へと成長させる。また、化粧品小売店に続く新たな美容関連事業への進出に向け、新業態の開発や、エステ・ヘアサロンなど化粧品小売以外の美容ビジネスへの参入も視野に入れている。

 また、化粧品・美容関連のプロダクト開発にも取り組む意向で、7月にはその準備会社として「istyle makers」を設立した。

 吉松社長は「自社でブランドを持つことではなく、国内のユーザーニーズにいち早く商品にフィードバックできる仕組みを構築することを狙いとしている」と設立意図を述べ、国内では既存の化粧品・美容機器メーカーとのコラボレーションを主体とした事業展開を検討していることを明かした。

 一方、海外では、自社オリジナルブランドを立ち上げて、マーケティングや販路開拓の足がかりにし、海外進出を目指すクライアントに対して新たなサービス価値を付与していく考えだ。構想として、2~20億円程度のブランドを国内外で複数立ち上げ、20年までに40億円の事業に拡大していく。

 「Global事業」について、吉松社長は「アットコスメを軸に世界への影響力を高めることを追求していく」と市場開拓を本格的に進める意気込みを語った。まずは好調の中国をはじめ、香港、台湾、タイ、シンガポールのアジア5カ国を注力国に位置づけ、リアル店舗の出店を優先的に進めながら、ローカル向け「アットコスメ」の運営も開始する計画だ。

 中期事業戦略の初年度となる17年6月期業績予想は、売上高が各事業での増収を見込み、前年比30.2%増の186億900万円、新規事業への先行投資や本社オフィスの増床にともない、営業利益は17.2%減の14億5000万円、経常利益は18.5%減の13億5000万円、当期純利益は33.3%減の8億5000万円と減益を見込んでいる。
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