コーセー、第21回SCCJ優秀論文表彰で「最優秀論文賞」を受賞

粧業日報 2021年5月26日号 2ページ

コーセー、第21回SCCJ優秀論文表彰で「最優秀論文賞」を受賞
 コーセーは、各年にSCCJジャーナルに掲載された論文の中で特に優秀なものを表彰する「日本化粧品技術者会(SCCJ)優秀論文表彰」(第21回)にて、「2020年度 最優秀論文賞」「2019年度 優秀論文賞」を受賞した。

 最優秀論文賞については、7月15日に開催されるSCCJ研究討論会(オンライン開催)にて受賞講演を予定している。

 2020年度 最優秀論文賞の論文タイトルは「瞼(まぶた)の動きと加齢変化に対応した高ツヤ高弾性アイシャドウの開発」で、萩野亮氏(第一著者)、渡邉梨奈氏、増渕祐二氏、奥山雅樹氏、山下美香氏が共同で執筆した。

 選定にあたっては、激しい動きにも影響されず高いツヤ効果を持続させる、瞼上に弾力性のあるゲルを形成するアイシャドウの開発に取り組み、弾性素材として知られるポリウレタンの構造を制御することで、化粧品に用いられるオイルを透明かつ高弾性のゲルに変化させる素材の開発に成功したことが高く評価された。

 実際に、このポリウレタンを用いた油性ゲル状アイシャドウは、瞼にツヤを与えるとともに、まばたきの動きにも強いため化粧持ちも良好であり、時間がたっても仕上がり直後の若々しい活き活きとした印象を叶えるという。



 2019年度 優秀論文賞の論文タイトルは「愛用の口紅を落ちない口紅に変化させる口紅オーバーコートの開発」で、東竜太氏(第一著者)、柿本涼氏、外尾恵美氏が共同で執筆した。

 選定にあたっては、手持ちの口紅の上から塗布するだけで、お気に入りの色味や質感を変えることなく、落ちない機能を付与できる皮膜成分と、それを応用した口紅オーバーコートの開発に成功したことが高く評価された。

 実際、口紅の上から開発品を塗布し、飲食を含む2時間の日常生活を行ったところ、未塗布の方は色落ちしているのに対し、塗布した方は色落ちが抑制されており、カップへの色移りを検証した実験でも、開発品を塗布した方はカップへの色移りが抑制できていることが確認できたという。

 今回の受賞は、同社メークアップ製品における技術や研究水準の高さを示すものであり、商品開発に応用していく。今後も科学的な視点に基づいた機能性の追求と、新たな価値提供を目指した研究開発活動を進めていく。
ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > コーセー、第21回SCCJ優秀論文表彰で「最優秀論文賞」を受賞

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop