【週刊粧業2020年1月27日号4面にて掲載】
弊社の会議で化粧品の新製品情報をシェアする場合、「売れた」「ネットで話題」などではなく、単純に新しい企画として面白いかどうかを重視しています。他の人が見ないところからアイデアの種を見つけることが商品企画の仕事のコツですから。今回は12月の会議の中から「こんな手があったか」という声が多かった新製品を3つご紹介します。
1つ目の、頭にかぶるトリートメント「コーセー プレディア トリートメントinヘアキャップ」(43g1200円、1月16日発売)は、ヘアキャップの内側にトリートメント成分が塗られており、そのまま頭にかぶることで密閉効果により、トリートメントがさらに髪の内部へ浸透します。
この手の面白系アイテムは、他のブランドからは中々発売されにくいのではないでしょうか。プレディアは、海から生まれたタラソ成分のヘアケアでヒットしたストーリーのあるブランドで、お客さんもいます。今回の新商品は、こうした背景込みで実現した企画だと思います。
2つ目は、体に触れないデリケートゾーンケアです。近年では、デリケートゾーンケアが普及して、様々なアイテムが登場しています。こうした中で、現行品は清潔に保つためのソープやローション、ふき取りシートなどが多いですが、新しいアイテムでのお手入れは正直、面倒です。
コスメバンク「Peaululu ボタニカルインナー フレグランスオイル」(6mL1500円、12月1日発売)は、体ではなく下着を香らせるという新発想で、気になるデリケートゾーンの臭いを抑え、1日中香りが持続する下着用オイルです。
体に触れずに使えることに加え、デリケートゾーンケアに抵抗がある人でも取り入れやすいように天然ボタニカルオイル配合、防腐剤・界面活性剤・アルコール・着色料フリー。さらに原料から製造まで日本製にこだわり、安心安全訴求にも抜かりがありません。
3つ目の、肌に乗せたら肌色に変わるミルク「クラランス ミルキーブースト」(50 mL5000円、1月1日限定発売)は、見た目は乳液なのに肌に乗せるとミルクのように広がって肌色に変わるという不思議なテクスチャーのファンデーションです。
このタイプは、昨年の3月にメンズコスメunoから発売されています。確かに男性の場合、肌色のものを乗せることは「化粧」という感じがして、抵抗感を持つ方も多いので納得です。
スキンケアとファンデーションの合体版「ベーススキンケア」というジャンルはここ数年伸びていますが、男女兼用のヒット商品もこれから登場しそうです。