この夏の美容記事では、マスク問題が目白押しでした。来年春夏の企画を進めている企業も多いと思うので、withマスクの美容市場を紐解いてみましょう。まず、気になる記事の見出しからです。
してても外してもちゃんと可愛い「マスクありきの夏メイク」(andGIRL8月号)、「マスク時代」のベストコスメ(HERS8月号)、マスクありきの今だから! 目元が主役! 夏の今っぽ顔LESSON(SPRiNG9月号)、もっと美人に! もっと魅力的に! 今こそ、「目元」を本気で見直すタイミング(CLASSY.9月号)、マスク時代のアイメークバランス学(CLASSY.9月号)、ヒリヒリ・熱中症・メーク崩れ 暑い日の「マスク悩み」と上手につきあうには?(Mart9月号)、灼熱地獄! 真夏のマスク前提メークは「顔の上下半身で別の顔!」(STORY9月号)、「マスクで顔だるみ」は、指鍼で解決!!(eclat9月号)、マスク時代のメイク考(婦人画報9月号)
マスク生活のお悩みは、リップメークができないことやメーク崩れ、肌荒れなどに加え、口元や頬が隠れるので「血色感がなくて顔色が悪くみえる」や、ずっと隠している間に「口元に緊張感がなくなって老けた」などが挙げられます。
化粧品のプランナーとして、こうした新しい市場創造のきっかけを見逃してはいけません。すでに市場では、マスクにつかないジェルおしろいやマットリップ、マスク肌荒れをケアするスキンケアなど、アピール合戦がはじまっています。
さらに、こんな時代を予期していたわけではないと思いますが、良いタイミングで新製品を発売したブランドも多数ありました。
先般、「サンク クルール」をリニューアルしたDIORですが、目元にも血色感を出す赤み系パレットは、「マスクメークは目元で勝負」という今の時代にピタッとはまりました。
また、GUも初となるメークアップブランドを発売しています。
メークにお金をかける気分ではない今のタイミングだったからこそ、「こんな時代だし、プチプラのGUで済ませよう」という女性たちを中心に話題を集めました。
さらに、コーセーとマルホのコラボレーションで誕生した高機能スキンケア「Carte(カルテ) ヒルドイド」も、多くの人が汗によるマスク肌荒れに悩むベストタイミングのデビューです。
マスク生活の美容悩みと同時に、マスクをしないシーンにも変化が起こっています。
オンラインミーティングが急増し、仕事中に自分の顔を見る機会も増え、スキンケアやメークをイチから見直したいと思った方も多いのです。消費者のインサイトを見逃さずに企画に活かしたいです。