【週刊粧業2024年9月2日号5面にて掲載】
2023年から2024年にかけて、美の概念がさらに深化し多様化しています。そこで、女性潮流研究所では1月~6月のメディアの見出しから美容に関するものだけを2年分抽出し、分析しました(対象は2024年が1435本で、2023年は1273本でした)。 皆さんが上半期に発売した商品やサービスは、このトレンドにうまく乗っていたのかどうか、ぜひ答え合わせをしてみてください。
まずはスキンケア編です。去年は「美白ケア」と「UVケア」がフォーカスされていましたが、今年2024年は「透明感」がキーワードになり、「ブライトニング」や「角質ケア」によるトーンアップや毛穴ケアに対する言及が増えました。それに伴って、「肌のバリア機能強化」や「敏感肌ケア」も重要視されるようになりました。
メイクアップでは、去年は「マスクメイク」から「リップメイク」への移行が進みました。「韓国メイク」や「中国メイク」など、海外トレンドを取り入れたメイクも人気を集めました。2024年になると、より「素肌感」を活かしたメイクが主流となっています。そんな中で「マスカラ」や「アイライナー」にニュアンスのあるカラーを加えることで、浮かないように自然に今っぽさや自分らしさを楽しむ傾向が見られました。
ヘアケアは、2023年は「美髪」「前髪」「K―ポップアイドルの髪型」など、魅せるテクニックに注目が集まりましたが、2024年は「スカルプケア製品」や「ヘッドスパ」が人気で、髪の美しさを表面的に追求するだけでなく、健康的な髪を育む土台作りに関心が向けられています。
ボディケアについては、2023年は「ダイエット」や「ボディメイク」への関心が引き続き高く、「トレーニング方法」や「食事管理」「美容家電」に関する情報が数多く提供されましたが、2024年は自分を大切にする流れから「セルフケア」や「リラクゼーション」「マッサージ」、そして特に「香り」への興味が深化していきました。
最後に、依然として勢いの良い韓国コスメですが、大人世代向けの韓国風メイクや40代以降向けの韓国コスメ紹介など、幅広い年齢層をターゲットにしたコンテンツが増え、あらゆる世代に支持されるようになっています。また、プチプラメイクだけでなく、高品質な韓国スキンケアや香りのアイテムにも注目が集まっています。
以上が2023年と2024年の美容メディアの潮流です。答え合わせの結果はいかがでしたか? 感想など教えていただけたら嬉しいです。
廣瀬知砂子
女性潮流研究所 所長 / 商品企画コンサルタント
実践をモットーとする化粧品コンサルタント 現場発想で生み出した独自の商品企画法やトレンド分析法で、大企業から中小企業まで多くのヒット商品を手がけている。
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