資生堂・福原名誉会長、エッセイ「季節を生きる」を出版

カンタンに言うと

資生堂・福原名誉会長、エッセイ「季節を生きる」を出版

 資生堂名誉会長の福原義春氏は2010年11月20日に毎日新聞社より、エッセイ「季節を生きる」(四六定型224ページ、定価1680円〈税込〉)を出版した。

 福原氏は、1987年に資生堂の第10代社長に就任、その直後から大胆な経営改革、社員の意識改革を遂行、97年からは会長として合計14年間にわたって同社を率い、2001年に名誉会長となり、現在に至っている。

 一方で、財界活動をはじめ、企業メセナ協議会の設立・運営、東京都写真美術館館長や東京芸術文化評議会会長、文科省参与を務めるなど、企業の社会貢献や文化支援などにも積極的に関わってきた。

 また、経済界きっての読書家であり、これまでに共著・対談を含めて約80冊の本を著してきた。国民の活字離れを危惧して2007年には(財)文字・活字文化推進機構会長に就任し、今年は「国民読書年」の諸活動にも尽力している。

 本書は、中国由来の季節の名称である「二十四節気」を目次立てし、春夏秋冬の季節を軸とした書き下ろしのエッセイ集。スピード社会の今日において季節や自然を感じるための有用なキーワードである二十四節気に絡めて、生活を彩る創意、よりよく生きていくための叡智がまとめられている。

 自然の厳しさを感じさせる数々のエピソードとして、福原氏自身の戦時中の思い出から、海外での経験、直近では本書を執筆していた今夏の猛暑等を挙げ、季節を感じる芭蕉や凡兆の俳句、誰もが知っている唱歌や小唄等を多数引用している。

 あとがきで福原氏は、「原稿をまとめながら私が考えて来たことは、第一に人工化が極限に達してしまった今、人間はどうしても多少は自然に触れたり自然を感じる事が必要だということ、第二にそのことによって人間が生きものとして本来持っていた感性を少しでも取り戻す必要があろうこと、第三に基本的なこととして、自然のバランスは常に陽極まればやがて陰に転じ、地球から見た月は満つれば即ち欠けることである」と記している。

 本書は、仕事も趣味も深く愉しむ「複線人生の実践者」として知られる福原氏自身の人生観が込められた「人間にとってよりよい<生>とは何か」を問いかける現代への提言でもある。

ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > 資生堂・福原名誉会長、エッセイ「季節を生きる」を出版

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop