健康食品・化粧品ODM企業 東洋新薬が主催する「第3回フラバンジェノール研究会」がこのほど都内で開催され、フランス・トゥールーズ理工科学院(INPT)と共同研究を行ってきたフラバンジェノールの美容効果に関する最新の成果を発表した。
今回の共同研究は、同社が協議会副会長を務める「九州地域バイオクラスター推進協議会」とフランスの産業クラスター「F2C イノベーション」の包括協定(MOU)締結によるプロジェクトの一環として実現したもので、「九州地域バイオクラスター推進協議会」では海外事業第1号となった。
当日は、INPTのティエリ・タルー博士が「フラバンジェノールの美容成分」について、福岡大学医学部の中山樹一郎教授が「フラバンジェノールの外用による美容効果」について説明した。
「美容成分」については、果皮や樹皮などに多く含まれる植物の自然生態防御システムに着目し、松樹皮抽出物のフラバンジェノール内に含まれるプロアントシアニジン(PAs)量とオリゴメリック・プロアントシアニジン(OPC)の主要成分を分析し、分画したサンプルを用いて機能性評価を行った結果、「OPCは特に強い抗酸化力を示したほか、メラニン生成を抑制するホワイトニング効果やコラゲナーゼ活性の阻害による抗老化に寄与していることを突き止めた」(タルー博士)という。
「外用による美容効果」については、従来のフラバンジェノール®に関する研究について外用での研究が少なかったことから、外用で使用する際の効果と浸透性について3次元培養表皮モデルで皮膚透過性試験を行った結果、皮膚への浸透性が示唆されたという。また、フラバンジェノールの外用および内外併用による育毛効果について検証したところ、「内外併用」が最も育毛スコアが高く、次いで「塗布」「経口摂取」「コントロール」の順となり、内服と外用の併用により高い効果があらわれることが示された。
以上のことから、中山氏は「フラバンジェノールは、美白と抗老化にすぐれた効果を発揮するほか、成分そのものが皮膚への浸透性が高いことがわかった。今後も新たな美容効果や化粧品としての剤型の検討を進めていく」とまとめた。
なお、当日は同研究会の後援を行うフランス大使館科学技術部と九州地域バイオクラスター推進協議会の2機関より、ジャック・マルヴァル在日フランス大使館科学技術部産業技術イノベーション特別任務官と深見克哉九州バイオクラスター・マネージャーがそれぞれ出席した。
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この記事は週刊粧業 掲載
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