カンタンに言うと
カネボウ化粧品・価値創成研究所は、AGE(Advanced Glycation Endproducts、終末糖化産物)が増加した角層では皮膚の老化現象がより顕著になることを見出した。さらに、角層におけるAGEの増殖を防ぐには、角化する前段階の表皮細胞に働きかける必要があることも明らかにした。
AGEとはタンパク質に糖が非酵素的に不可された最終生成物で、これが体内に蓄積されることをAGE化と呼ぶ。AGE化は皮膚老化にも関与し、ハリや弾力の低下、黄ぐすみの一要因と考えられている。
今回、免疫組織化学法で老齢と若齢の紫外線を浴びない皮膚のAGEを比較したところ、老齢皮膚で多く検出されることがわかった。
また、角層の主要な構成要素であるK10のAGE化が角層に及ぼす影響を調べるため、薬剤でAGE形成を誘導したヒト3次元皮膚モデルの角層を電子顕微鏡で観察したところ、角層細胞の一つひとつが肥厚するなどの形成異常がみられた。角層のAGE量と、共焦点ラマン分光装置で測定した角層の厚さとの関係を解析すると、AGEが多いと角層が厚くなる傾向があるこも明らかになった。AGEが多いと角層の水分量が少ない傾向がみられた。以上の結果から、角層でのAGE増加は皮膚老化の特長である皮膚表面のゴワつきや硬化に関与しているものと考えられる。
免疫組織化学法の経過観察から、角化途中の表皮細胞においてもAGEが形成されることが確認された。形成されたAGEは容易に分解されないことから、角化とともに角層まで持ち込まれていくと考えられる。
AGE化を抑制する植物エキスの探索では、メグスリノキエキスに培養表皮細胞やヒト3次元皮膚モデルの実験でAGEの抑制効果が観察された。
同社ではこの研究成果を、10月15日に開催された「第27回IFSCC Congress南アフリカ大会」で発表した。
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この記事は粧業日報 掲載
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