住商ドラッグストアーズは2012年10月12日、ラグジュアリー化粧品のセルフ対応型ショップ「INCLOVER(インクローバー)」1号店をラゾーナ川崎プラザPLAZAWEST2階にオープンした。
百貨店に軒を連ねる有力外資系ブランドやオーガニックブランドなど総勢30ブランドを集積した日本最大級の化粧品新業態店として注目を浴びそうだ。師岡伸生社長に「INCLOVER」出店のねらいと、展望をたずねた。
コーナー内で世界を自由に表現、
アイテム別集積コーナーも展開
師岡氏は国内化粧品市場を次のように分析する。
「化粧品市場では店頭販売が1兆7000億円、うち流通別ではドラッグストア6500億円、百貨店が1800億円、その他が専門店とバラエティストアなどとみている。一方、ジャンル別では高価格帯が6500億円、中価格帯が9300億円、残りが低価格である。傾向として、ドラッグストアは増加、百貨店は減少、高価格帯と低価格帯は上昇、中価格帯は下がっている。高級化粧品の中でも伸びているのはアンチエイジングと美白である」
つまり、不況下にあっても高級化粧品の需要はそれなりにある。しかし高価格帯市場が6500億円ありながら、百貨店で売られている化粧品が全て高価格帯と仮定しても1800億円に過ぎない。一方でドラッグストアでも高価格帯の化粧品を扱っており、お客様がついている。
「お客様が高級化粧品を気軽にアクセスできる売場をつくり、買い方を含めた提案をすればこの市場はまだまだ伸びる余地があると思った。百貨店ではともすると敷居が高く感じられ、お客様もまずはカウンターに座らなくてはいけない。初回はカウンセリングを受けても、次はもっと気軽に買いたいとか、百貨店まで足を運ばなくても自宅近くの店舗で買いたいというお客様もいる。ショッピングセンターに(新業態店を)出店すれば新たな可能性が見いだせる」
店名「INCLOVER」はInternational Cosmetic Loverの略語。ターゲットを絞り込まず、幅広い世代を取り込む。東芝の跡地を再開発した「ラゾーナ川崎プラザ」は全国1~2位の売上げを誇る商業施設であり、出店したいブランドは多い。同社でも1号店の出店場所として第一候補にあげていた。(以下、省略)
【週刊粧業】「住商ドラッグが描く高級化粧品の販売戦略とは」はこちら
この記事は週刊粧業 掲載
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