2012年は殺虫剤の最需要期である6~7月にかけて低温が続いたため、市場は前年比2%減と縮小を余儀なくされ、12年ぶりに前年を割り込んだ。これまで技術革新やアイテムの細分化により新たなニーズを創造してきた成長市場が、ここにきて岐路に立たされている。
殺虫剤はくん煙剤を含めると約1000億円になる。虫よけ、ゴキブリ、不快害虫用が伸びており、特に吊り下げタイプの虫よけは100億円を突破し、市場のトップシェアを占めるまでになった。
屋内への虫の侵入を防止して虫との遭遇を防ぐため、年々増加傾向にある「虫を殺したくない」「虫をみたくない」層から支持を得てきた。吊り下げ式は6年前まではなかった市場だが、“かけるだけ”“置くだけ”という簡便性が受けて市場が拡大したという。
室内への虫の侵入ポイントは複数あり、それだけ虫除け製品の需要も高まる。特に吊り下げ式は屋外の段階で虫を遠ざけるため、一歩先を行く虫よけとして受け入れられた。中でも、ワンシーズン使える120日以上の長期間タイプが伸びている。今年は香りつきも登場し、引き続き市場の活性化が見込まれる。
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この記事は週刊粧業 掲載
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