化粧品ODMを展開する東洋新薬は、三相乳化と医薬部外品を主軸とした提案に注力している。
三相乳化については、技術を開発した神奈川大学と2009年に提携を開始し、化粧品への応用のため研究を続けてきた。そして2013年に機能や安定性などに関するエビデンスが揃い、提案に本格着手した。
同技術は、従来の乳化に必要不可欠だった界面活性剤を使わず、柔らかい親水性ナノ粒子の物理的作用力を利用した新しい乳化法だ。加えて、しっかり保湿しながらべたつかずみずみずしい使用感も特長の1つとしている。また、耐水性の高さから、サンスクリーン剤などへの応用も推奨している。
先だっては、三相乳化技術を用いた日やけ止め乳液(三相乳化UVミルク)が保湿機能と日やけ止め機能を両立して、「乾燥による小ジワを目立たなくする」機能を有することを確認し、その成果を学会で発表した。
三相乳化法はまだ明かされていない潜在価値があるとしており、今後も研究を続けていくという。
もう1つの主軸である医薬部外品については2013年頃から強化を開始した。その2013年には医薬部外品の承認品目数が87件となり、国内第1位を達成した。美白や育毛、抗炎症など様々なアプローチから機能を訴求できるため、独自性の高い製品が提案できるのも強みだ。
「もともとエビデンスベースで製品を開発してきた経緯があり、研究開発力といった『左脳的』な提案は得意だ。しかし、今後は化粧品が生活者に与える夢の部分にも注目し、イメージ、香り、デザインといった『右脳的』な提案力も強化したい」(高垣欣也専務取締役)
同社は今後も三相乳化と医薬部外品を提案の軸としつつ、クライアントのパートナーとして単なる受託企業ではなく、その企業の工場や研究所であったり、デザインや企画開発といった部署の役割を担い、二人三脚でクライアントの抱える課題をともに解決しながら製品をつくっていきたいとしている。
この記事は週刊粧業 2015年1月15日号 掲載
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