ライオンでは2023年春、日本郵政不動産が現在建設中の「蔵前一丁目開発事業」オフィス棟に本社を移転することを計画しており、このほど、その入居予定のオフィス部分にて、2社共同で「CASBEE(建築環境総合性能評価システム)-ウェルネスオフィス」認証の最高位となる「Sランク」を取得した。賃貸オフィスビルとして最高スコア(92.0点)での獲得となった。
併せて、同物件は日本郵政不動産が既に「CASBEE-建築」認証の「Sランク」を取得していることにより、建築物の総合的環境性能とともにウェルネス性能の認証を行う「CASBEE-スマートウェルネスオフィス」認証の「Sランク」にも認定された。
「CASBEE-ウェルネスオフィス」認証では、評価機関が建物利用者の健康性・快適性、知的生産性の向上、利便性、安全・安心に関する性能、建物の運営管理、建物利用者への健康促進プログラムについて、ハード・ソフト両面の取り組みを評価する。
同物件については、日本郵政不動産とライオンが共働し、「オフィスで働くすべての人が快適に過ごせる環境と知的生産性の向上」を目指している。
オフィスは、ABW(Activity Based Working)の考え方に基づいて設計しており、個々人の業務内容や好みに応じてフロアを移動しながら自由に場所を選択して働くことができる。
コミュニケーションとコラボレーションを促進しながら、従業員の知的生産性の向上に寄与することで、ニュー・ノーマルにおける新しい働き方に対応したオフィスを実現する。
ワークスペースは、集中・2人作業・コラボレーション・プロジェクトワーク・リラックスなど多彩なワークバリエーションを設けるとともに、フロア間をつなぐ内階段の設置により、フロア間のコミュニケーションを促進する。
従業員のためのラウンジエリアはもとより、偶発的なコラボレーションの産出に特化したフロアの設置、オンライン/オフラインのハイブリッドなコラボレーションに対応できる会議スペースなど、ここで働く人の生産性向上を目指す。
そのほか、「従業員の健康を促進する機能・プログラム」の充実や、「憩いと交流、健康を育む緑豊かな環境の創出」にも取り組んでいる。
リフレッシュエリアをワークスペースから離れた位置に置き、そこでは窓に面した明るく広い空間の中で歯みがきを行えるライオンらしい「昼歯みがきの実行」とともに、リフレッシュできる仕掛けを計画している。
オフィス内には、各デスクから視線に入りやすい場所に多く植栽を配置することで、自然とのつながりを感じリラックス効果も演出していく。
身体を動かすことのできるエリアや、仕事に集中した後にリラックスができるエリア、健康的で身体にやさしい食事をとることのできるカフェテリアを設けることで、健康を促進・サポートする。
また、隣接建物に約3000㎡の大規模屋上庭園を整備し、自然の香りを感じてリラックスしたり、青空の下でミーティングをしてみたり、従業員や居住者、保育園の子どもたちなどの憩いの場となるよう、緑豊かな空間を整備する。
敷地内の歩行者空間は、四季の移ろいが感じられるような植栽を計画し、鮮やかな新緑や色づく紅葉など1年を通して様々な表情を楽しむことができるようにする。
1階を除く各階には、緑を感じることができるテラスを設置し、気軽に外の空気を吸ってリフレッシュできるスペースを整備する。
オフィス内は、執務する机を現在の6割以下とし、フリーアドレスを採用する。その日の仕事内容によって執務場所を自ら選択し、ベストパフォーマンスを発揮できる働きやすいスペースを確保する。
フリーアドレスの採用により、気軽なコミュニケーションを生み出すとともに、社外の人々とのコラボレーションによるイノベーション創出をサポートするスペースを設計、提供する。
さらに、音や採光、空調、リフレッシュできるエリアなど執務環境に配慮し、働く人が健康で気持ち高まる快適な空間を提供する。