第13回 日本のエステティック業のアジア戦略

【週刊粧業2015年5月11日号4面にて掲載】

 今回は近年アジアでの展開を進める日本のエステティック業界の動向について紹介したいと思います。日本のエステティック業市場が成熟している中、大手サロンを中心に海外でのサロン展開を本格的に進めている企業も現れています。

●ソシエ・ワールド

 日本のエステティック業界で、初めてアジア進出を果たしたのは、「ソシエ」を展開するソシエ・ワールドです。同社は1987年に台湾へ進出し、現在では、百貨店「SOGO」を中心に14店舗を構えるまでになっています。

 台湾では、日本で技術研修を受けた、台湾人エステティシャンによって施される、質の高いトリートメントとサービスを提供しています。なお、同社は、2014年2月、「エステティックサロンソシエ 上海ソシエ1号店」を上海久光百貨店にオープン、中国進出を果たしました。

●ジンコーポレーション

 「ミュゼプラチナム」を展開するジンコーポレーションは、2008年に進出した香港を皮切りに、現在は香港8店舗、シンガポール7店舗、マレーシア5店舗の全20店舗を展開しています。

 香港では、脱毛だけに特化した形で進出、シンガポールでは、まず脱毛から始め、その後に「ミュゼクリスタル」(総合エステ/フェイシャル、ボディ、脱毛)を立ち上げましたが、テスト運営での稼働効率で予想以上の結果が示せなかったため、現在は脱毛のみの展開に戻しています。

 現在、海外で最も好調なのが香港です。同社が香港に出店した際には、同社が採用している『フラッシュ脱毛』という仕組みは香港にまだ根付いていませんでしたが、同社の進出により、『フラッシュ脱毛』の認知度が高まり、現在では『フラッシュ脱毛』を採用する競合サロンが増えています。

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浅井潤司

(株)矢野経済研究所主席研究員

2000年に矢野経済研究所に入社後、主にビューティー・リラクゼーション業界の市場調査、分析業務を担当。また、調査・分析業務だけでなく、中国市場進出支援、販路開拓支援、新規事業支援、地域振興・産業振興支援などのコンサルティング業務も手がけている。

http://www.yano.co.jp/asean_india/index.php

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