【サイエンスコスメ】市場規模・トレンド・ニュースランキング

こちらのコーナーでは、「【サイエンスコスメ】市場規模・トレンド・ニュースランキング」と題し、市場トレンドや参入各社の取り組みについてまとめています。


サイエンスコスメの市場規模は?

サイエンスコスメそのものの市場データはありませんが、隣接するドクターズコスメの市場規模については、2022年度はブランドメーカー出荷金額ベースで1212億円(前年度比11.8%増、矢野経済研究所調べ)と見込まれています。

コロナ禍前の2019年度から前年度を割り込む状況が続いていましたが、2021年度からは大手プレイヤーの業績回復が見られ、拡大基調となっています。

また、少し古いデータですが、隣接するシワ改善薬用化粧品の市場規模(2021年)は約228億円(インテージSLI)で前年比145%と大きく伸長しています。


サイエンスコスメの最新トレンド

サイエンスコスメ、つまり科学的根拠に基づいたコスメティクスは、化粧品業界で急速に進化しています。

1. パーソナライズドスキンケア

AIとビッグデータ:AIを活用して肌質や生活習慣、環境要因を分析し、個々のニーズに合った製品を提供するサービスが増加しています。

DNA解析:遺伝子情報を基にしたスキンケア製品も登場しており、遺伝的な肌の特性や将来の肌トラブルを予測し、それに対応する製品が登場しています。

2. クリーンビューティー

ナチュラル&オーガニック成分:天然由来の成分やオーガニック成分を使用する製品が増えています。クリーンビューティーのトレンドは、消費者の健康意識の高まりに応じて広がっています。

持続可能なパッケージ:環境に優しいリサイクル可能なパッケージや再生プラスチックを使用した製品が注目されています。

3. プロバイオティクス&ポストバイオティクス

肌のマイクロバイオームケア: 肌のバランスを保つために、プロバイオティクス(善玉菌)やポストバイオティクス(善玉菌の生成物)を配合したスキンケア製品が増えています。これにより、肌のバリア機能強化、炎症やトラブルの予防が期待できます。

4. 高機能成分

ペプチド:シワやたるみを改善するためのペプチド配合製品が人気です。コラーゲン生成を促進し、肌の弾力を向上させます。

ビタミンC:抗酸化作用が高く、シミやくすみを改善する効果があるため、高濃度で配合した美容液やクリームが注目されています。

レチノール:シワ改善や肌のターンオーバー促進に効果的な成分として、多くのアンチエイジング製品に使用されています。

5. テクスチャーと感触の革新

エアリージェルやウォータージェル:軽い使い心地でありながら、高い保湿効果を持つテクスチャーが人気です。これにより、肌に塗った瞬間に心地よさを感じる製品が増えています。

マイクロニードルパッチ:有効成分を直接肌に届けるためのマイクロニードル技術を使ったパッチ製品が、目元のケアやシミ対策として注目されています。

まとめ

これらのトレンドは、化粧品業界がより科学的で個別対応型のアプローチを重視する方向に進化していることを示しています。

サイエンスコスメの発展により、消費者はより効果的で自分に合った製品を選ぶことができるようになるでしょう。


メーカー各社の差別化ポイント

メーカー各社は、独自の技術や戦略を駆使して市場での差別化を図っています。

1.株式会社資生堂

先進的な皮膚科学研究:自社の研究機関「資生堂リサーチセンター」を通じて、皮膚の構造や老化メカニズムに関する先進的な研究を行っています。これにより、科学的根拠に基づく製品開発が可能となっています。

独自の成分:独自成分を活用した製品を展開しており、これにより高い保湿効果や抗酸化作用を実現しています。

革新的な技術:ナノテクノロジーやマイクロカプセル技術を活用し、成分の浸透力や安定性を向上させた製品を提供しています。

2.株式会社コーセー

独自の美白成分:独自の美白成分を活用した製品により、シミやくすみ対策に特化した製品を提供しています。

エコサステナブル:環境に配慮した製品開発とパッケージングに注力しており、持続可能なビューティーを推進しています。

3.株式会社ポーラ

高機能成分の研究:独自の抗糖化成分や美白成分など、高機能成分を活用した製品で差別化を図っています。

パーソナライズドケア:個々の肌状態を診断し、それに基づいて最適なスキンケアを提案する「パーソナライズドケア」サービスを提供しています。これにより、顧客一人ひとりに合った効果的なケアを実現しています。

まとめ

メーカー各社はそれぞれの強みを活かし、科学的根拠に基づいた高機能な製品を提供することで、差別化を図っています。

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