山川貿易(本社=東京、相川淳社長)は、2011年5月25日~27日までパシフィコ横浜で開催される「第5回化粧品産業技術展」(CITE Japan 2011)において、「抗エラスターゼ」に焦点を当てた各種原料を中心に、技術力の高さに定評のある「リポソーム化技術」と創業以来の看板原料である「プラセンタエキス」を3本柱に据えて積極アピールする。
「抗エラスターゼ」の最新原料として紹介する「ELESTAN」(日本名=マニルカラエキス)は、アフリカに自生する植物の葉から抽出したエキスで、エラスターゼ阻害や抗糖化に加え、エラスチンの合成促進を主要な効果とし、抗老化などアンチエイジング製品への幅広い用途が可能だ。
加齢が進むと、皮膚上ではエラスターゼ酵素がエラスチン線維を分解し、エラスチンのネットワークが弱体化するが、42歳女性の腹部の皮膚を用いて試験を実施したところ、「マニルカラエキス」を0.5%塗布した皮膚は、通常の皮膚と比較して、強固なエラスチンネットワークを維持していることが実証された。
さらに、抗糖化に対して優位な作用を発揮するほか、エラスチン合成を促進する3種類のタンパクに関与しているため、間接的にエラスチン合成を促す「プロエラスチン作用」も併せ持ち、肌の弾力性向上に役立つことも明らかになっている。
この弾力性向上については、アンチエイジング世代の女性30人弱に対して、56日間に渡って断続的に肌状態を調査したところ、「マニルカラエキス」には皮膚の伸び率やリカバリー性を向上させる効果があることが明らかになった。また、新型測定装置「DynaSkin」(ダイナスキン)を用いた試験でも、立体化された皮膚表面の画像データから視覚的に弾力性向上効果が確認できた。
ブース内には大型ディスプレイを設置し、「マニルカラエキス」の一連の作用メカニズムを動画でわかりやすく解説する。
一方、ロングセラーの主力原料「プロテアシルPW」も、「マニルカラエキス」同様に、エラスターゼの活性を阻害する働きをもつ。加えて、角質層における保水作用や皮膚弾力性の改善効果に優れ、医薬部外品にも対応可能なマルチ原料だ。エンドウの種子から抽出した植物由来の原料であるため、オーガニックやナチュラル素材としての活用にも有効といえる。
2本目の柱と位置づけた「リポソーム化技術」は、加熱処理を不要とし、水を使用するだけで容易に乳化ができ、簡単に界面活性剤フリー処方ができることなどを指す。
有効性成分の肌への浸透力を高めたり、より肌に安全でやさしい処方づくりに活かせることで知られているほか、新規原料を組み入れるなど、細かな目的に応じてカスタマイズした素材を幅広く提供することができる。
このリポソーム化技術を利用した最新原料には「ミルクセラミド4G」があり、処方化への簡便性を格段に向上させることに成功した。展示ブースでは、デモンストレーションを行い、技術力の高さを目や肌で実感してもらいたい考えだ。
最後の柱に据えた「プラセンタエキス」では、ブタ由来の「ビオカタライザープラセンタ」とウマ由来の「ビオカタライザープラセンタCH」に加え、ライ麦の胎座細胞を採取、培養して抽出した最新原料も展示する。
植物の胎座を用いて開発されたプラセンタエキスは類似例がなく、動物由来のものとほぼ同等の細胞賦活機能や美白作用を発揮することが明らかになっており、従来以上に幅広いニーズに対応できるラインナップを揃えた。
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この記事は粧業日報 掲載
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