2012年ヘアケア・ヘアメイク市場規模、前年比0.6%増の5237億円|富士経済調査

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2012年ヘアケア・ヘアメイク市場規模、前年比0.6%増の5237億円|富士経済調査

 富士経済は、2012年2月から6分野38品目の化粧品の国内市場について、3回に分けて調査を行っている。その第2回目の調査報告書ではメンズコスメティックス6品目、ヘアケア・ヘアメーク7品目の国内市場動向を調査分析した。なお、第1回目でスキンケア、フレグランスの市場調査結果を発表しており、第3回目にはメークアップとボディケアの市場調査結果を発表する。

ヘアケア・ヘアメイク市場
  2011年    2012年見込    前年比
 5,208億円   5,237億円   100.6%

 ヘアケア・ヘアメイクは、シャンプー、リンス・コンディショナー、ヘアトリートメント、女性用スカルプケア、ヘアスタイリング剤、ヘアカラー、パーマネントウェーブ剤の7品目を対象としている。

 2011年のヘアケア・ヘアメイク市場規模は前年比1.0%減の5208億円となり、プラスとなったのは7品目中、シャンプー、ヘアトリートメントの2品目のみであった。全体市場の3割を占めるシャンプー市場において、髪へのダメージ低減を訴求したノンシリコンシャンプーやスカルプケア訴求のシャンプーが人気となった。一方、市場の2割以上を占めるヘアカラーは、2010年までの泡タイプのヘアカラーやヘアマニキュアなど簡便性を訴求した商品のヒットの反動とブランド間の競合激化による単価低下で縮小した。

 2012年はシャンプー、ヘアトリートメントに加え女性用スカルプケア、ヘアカラーの市場が拡大し、全体市場も前年比0.6%増の5237億円が見込まれる。

◇シャンプー【ヘアケア・ヘアメイク】
                2011年   2012年見込    前年比
 シャンプー      1,526億円   1,538億円    100.8%
 化粧品系家庭用     285億円     301億円    105.6%
 ※化粧品系家庭用シャンプーはシャンプーの内数。

 シャンプー市場は、化粧品系とトイレタリー系に分類され、7割弱をトイレタリー系が占めている。2000年代後半以降は「h&s」(P&Gジャパン)の投入を皮切りにヘッドスパや地肌ケアなど頭皮ケアを訴求する商品が増加しているが、トイレタリー市場ではブランド間の競合激化と単価の低下により、大きな伸びは見込めない状況である。

 一方で、化粧品系の家庭用シャンプーでは、2010年頃から「サイオス」(シュワルツコフ ヘンケル)、「スカルプD」(アンファー)など、髪へのダメージ低減を訴求したノンシリコンシャンプーや、スカルプケア訴求のシャンプーが人気となった。従来ノンシリコンを訴求していなかった商品についても新たに訴求ポイントとして前面に押し出した展開を進めており、2011年の化粧品系の家庭用シャンプー市場は前年比4.0%増の285億円、2012年は前年比5.6%増の301億円が見込まれる。

◇女性用スカルプケア【ヘアケア・ヘアメイク】
  2011年     2012年見込    前年比
  151億円      157億円    104.0%

 女性用スカルプケア市場は2000年以降急速に拡大してきたが、2010年頃から鈍化している。2011年は震災の影響による買い控えが見られたことで、前年比2.6%減の151億円となった。

 現実的な効果や改善を求められるメンズスカルプケアと異なり、女性用スカルプケアは、薄毛の予防や髪のハリ・コシ維持を目的に使用するケースも見られ、長期的に使用するユーザーも多い。そのため、伸びは鈍化するものの、スカルプケア意識の高まりを背景に今後も安定的に市場は拡大すると見込まれ、2012年は前年比4.0%増の157億円が見込まれる。

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